かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

都電の旅がしたくなる〜「珈琲時光」

珈琲時光 [DVD]
眠くなるほど(笑)、静かな映画です。会話はぼくらが日常交わしているままで、全然抑揚がありません。しかし、それがなんとも味わい深い。このタッチが楽しめるかどうかで、この作品への評価が分かれてしまいます。

主人公の陽子(一青窈)は、都電の鬼子母神駅を拠点に、東京のあちこちを歩きますが、映画のカメラはそれを静かに追っていくだけ。陽子はフリーライターで、台湾のある人のことを調べているようですが、それがどんなひとの調査なのか観客に詳しくは説明されません。陽子をあちこち電車に乗せて歩かせるための口実みたい(笑)。
監督・脚本: ホウ・シャオシェン
出演:一青窈(ひとと・よう)、浅野忠信