かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

東雅夫著『江戸東京 怪談文学散歩』


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詳しく書く時間がないけど、おもしろかった。


想像力を刺激する怪談話は、むかしから好きで、最近あまり読まなくなったのを後悔しはじめている。ここにあげられている作品でも、これから読んでみようとおもう。


取り上げている作品と場所は以下の通り(目次より)。

  1. 芥川龍之介『妖婆』と両国一つ目界隈(墨田区
  2. 森鴎外『百物語』と向島百花園墨田区
  3. 泉鏡花ほか『怪談会』と向島有馬温泉墨田区
  4. 宮部みゆき『あかんべえ』と深川高橋界隈(江東区
  5. 永井荷風『来訪者』と深川四谷怪談めぐり(江東区中央区
  6. 岡本綺堂『青蛙堂鬼談』と妖しい坂めぐり(文京区〜港区)
  7. 三遊亭円朝怪談乳房榎』と怪しい橋めぐり(新宿区〜板橋区
  8. 泉鏡花『恋女房』と幻の池めぐり(台東区


やはり怪談の舞台というと、墨田区とか江東区が古くからいわくある町でおおいようだけど、三遊亭円朝の『怪談乳房榎』は、舞台が広範にわたっており、わたしが時々散歩する板橋区の下赤塚界隈まで及んでいる。『怪談乳房榎』は、六代目三遊亭圓生で聴いたが*1、これはおもしろかった。あの松月院も、円朝の怪談に関連があるとなると、これからまた散歩するのもたのしくなってくる。


この本と地図を片手に、いつか、自分で怪談の舞台を歩いてみたい。

*1:図書館で借りたCD「圓生百席」で聴いた。