この映画は、これから見るひとのために、内容はあまり話さないほうがいいようです。
豊川悦司と薬師丸ひろ子がすばらしく、新鮮な感覚を味わえました。二人とも、うまい役者ですね。
脇役の石橋蓮司も、いい味を出していました。もし、この作品が高い評価を受けるなら、主演男優、主演女優、助演男優・・・くらいは独占してもふしぎではない、とおもいます。
家のなかでのシーンが多く、舞台劇の味わいもありました。その濃密さも、たのしかったです。
ただ、後半は冗長な気がしました。もう少し切り詰めてもよかったのでは。興行的な配慮なのか、後半になると泣かせが過剰で、それだけひょうひょうとした前半の味わいを、少しだけそがれてしまった感もあります。
日本映画はどうして、こう泣かせがくどくなるのかなあ、とおもいながら、見終えて席を立ちました。
