映画『長いお別れ』。
6月2日、日曜日。きょうも、暑そうな1日。
妻の運転で、朝から出かける。
川越街道の「ジョナサン」で、朝飯兼読書(笑)。40分ほど読書して、「はつかり温泉」へいく。
きのう、風呂へはいりそびれたので、朝風呂でさっぱりする。風呂上がりのビールがうまい。ホッピーもあったが、これから映画を見るので、生ビール1杯で自粛。
妻の運転で、複合映画館「ウニクス南古谷」へいく。
見るのは、中野量太監督の『長いお別れ』。12時より上映スタート。
初の商業映画監督作「湯を沸かすほどの熱い愛」が日本アカデミー賞ほか多数の映画賞を受賞するなど高い評価を獲得した中野量太監督が、認知症を患う父親とその家族の姿を描いた中島京子の小説「長いお別れ」を映画化。これまでオリジナル脚本作品を手がけてきた中野監督にとっては、初の原作ものとなった。
(「映画.com」より)
https://eiga.com/movie/89792/
中野量太監督で印象に残っている映画は、やっぱり『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016年)。
杉咲花は、子役などでも演技がひかっていたけれど、この映画で抜群の演技力が決定的になった。ただ、そのあと彼女の演技をうまく発揮できる作品に恵まれてないような気がする。
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妻と子供(女性)たちが、記憶を失っていく父に立ち向かうが、進行をとめることはできない。
そういう自然な時間の経過を、気張ることなく描いていく。
蒼井優、竹内結子、松原智恵子(むかしは彼女の青春映画を何本か見た!)の女性陣がそれぞれ自然な演技をみせる。ことさら名演技、というのではないのがわたしの好み。
なによりも凄いのは、もう本物の認知症としかみえない山崎努の認知症老人の演技。
前に見た沖田修一監督『モリのいる場所』(2018年)でもそうだったけれど、ほとんど動かずして、観客を吸い込んでしまう圧倒的な存在感。
認知症が起こすつじつまのあわない行動のおかしみまで、演技のなかに含ませる。
山崎務が演じるのは認知症の老人だけれど、演技者としての明晰な判断のうえに支えられている。
比較するのもへんだけど、先日見た認知症を扱った映画『ばあばは、だいじょうぶ』とは、緻密さがまるでちがう。
どんでん返しも、意外な結末もない。ただ老いて、記憶が失われていく・・・その様子を見守り、世話する家族たちの奮闘の様子が描かれていく。
こういう題材がおちいりやすいセンチメンタルな涙の押しつけもなくて、むしろ爽やかなあと味が残った。
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帰りは、回転寿しの「スシロー」へ寄って、ビールと冷酒を飲む。
なぜか回転寿しの焼酎系はアルコール濃度が薄いので、飲んだ気がしない。失敗がないのは、割ってない飲みもの、ビールか日本酒になってしまう。