かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

山形行き、2泊3日


■4月4日晴れ

川越を6時頃出発。岩槻インターから東北自動車道へ乗る。渋滞はなく、順調。このまま「山形蔵王インター」まで高速でいっても、早く着きすぎるので、途中、「福島飯坂インター」で降りる。ここから、一般道399号で山形方面へ山越えしようと、走る。桃の花、桜の花、山間の湖など、眺めがよくて、天気がいいので周辺の山がよく見えた。途中桜が咲いたお堂があったので、降りると新しい地蔵さんが6体並んでいた。
   
写真左上】399号線の桃畑 【写真右上】小さなお寺があり、桜が満開だった 【写真左下】満開の桜のなかに、6体のお地蔵さんがいた  【写真右下】桜の咲く、静かなお堂があった


しかし、399号線は途中、山の上が残雪のため、冬期封鎖(まだ封鎖が解除されていない)で、通れない。福島飯坂インター近くまで、30分ほど引き返し、東北方面へのメイン道路となる13号線で、米沢をぬけ、蔵王温泉へ向かう。約70キロほどのコース。蔵王温泉に向かって山を上る途中、大きな枝垂れ桜が1本咲いていた。

写真左蔵王温泉に向かって、山の中を走る 【写真右】山の途中で見た「権現堂のしだれ桜」


蔵王温泉では、「新左衛門の湯」というこぎれいな日帰り温泉に入り、友人が待っている山形市街へ。約束の16時を少し過ぎて、宿泊を提供してくれるS氏と合流。夜まで時間があるので、霞城公園(かじょうこうえん、と読む。山形城の跡)を散歩する。枝垂れ桜が2本、咲いていた。1週間前までは、土手沿いに桜が満開だった、という。

写真左上霞城公園の入り口  【写真右上】枝垂れ桜がみごとだった  【写真左下】もう1本の枝垂れ桜 【写真右下】この土手は、1週間前まで、桜が満開だった


途中スーパーで冷酒と発泡酒とありあわせのつまみを買出し、持参したお酒類(焼酎・ウイスキー)とあわせて、夜はS氏のマンションで祝宴。深夜までよく飲んだ。


■4月5日晴れ

昨日「ウコンの力」という胃薬を飲んでからお酒を飲んだが、それでも少しお酒が残っている。朝、5時頃S氏の奥さんが千葉からやってきた。わたしたち夫婦とS氏夫婦で、ドライブに出かける。わたしのクルマをS氏が運転。

午前中は、下から見上げると、山の中腹や山上にお寺がいくつも見える「山寺」へいく。桜、さくらんぼ、桃、枝垂れ桜と、季節がごちゃごちゃにまじって咲いている(笑)。山寺は、桜が最後で、花吹雪がきれいだった。山寺へ到着して、カメラを宿泊したマンションへ置き忘れたことに気づく。従って、山寺の写真は携帯だけ。携帯の縦長のフレームでは、山寺の、壮観な風景をうまく写せない。

急激な石段(頂上までは、1000段くらいあると、S氏の説明。いくらなんでも大げさだが)を上っているうちに、わたしは息がはずみ、昨夜たくさん飲んだお酒が体じゅうで暴れ始める気配。胸の周りがムカムカしてしかたがない。ある程度眺望のいい場所まで上って、降りる。それでも、かなり石段を登ったので、下山してもなかなか汗がひかない。

山寺から、カメラをとりにいったんマンションまで戻ってもらう。これから、銀山温泉へ行くのに、カメラなしではちょっとさびしい。山寺から山形市街へいったん戻ったので、1時間ほどロスタイムが出た。

山形市街から銀山温泉までは、1時間強。13号線をひたすら仙台・秋田方面へ走らせる。尾花沢へはいったところで、普通の民家がやっている素人そば屋が偶然あって、昼食。玄関にはのれんも出てない。民家の普通の玄関を靴を脱いであがると、8畳ほどの畳に、お膳が並んでいた。床の間がある普通の和室で、家族のためのテレビが置いてあった。

写真】暖簾もないので、ためらっていると、人が出てきて「どうぞ」といってくれた。中は、普通の家のなかに、お膳があった。


麺は固くて、ふつの蕎麦になれていると、100%そば粉のもり蕎麦は、噛みにくかった。しかし、畑の中の一軒家、周辺の落ち着いた感じは、旅らしく、味より気分で満足できた。お礼をいって、再び銀山温泉に向かう。

いよいよ銀山温泉に近づくと、これから奥は宿泊客以外のクルマは入れないという。なるほど道路へたくさんクルマが駐車してある。ここへいったんクルマをおいて、あとは無料のシャトルバスで温泉地まで送迎する、という。駐車場ではなくて、路上にずらっとクルマが駐車してあるのがおもしろい。シャトルバスに乗っている距離は、2キロもなさそうだ。

そして成瀬巳喜男監督の映画「乱れる」で、最後高峰秀子加山雄三(嫂と義弟の関係になるが、加山はずっと高峰に想いをよせている)が訪れる銀山温泉へ到着した。温泉地の両脇に高い温泉旅館が立ち並び、中央を川が流れている。映画の景観とそれほど変わっていない。奥の山には、まだ雪も残っていた。共同浴場(500円)へはいったら、3人くらいしか入れない、狭い浴槽に、おどろいた。洗い場には鏡もないので、髭を剃るのに苦労した。これで500円は高い!

写真左上銀山温泉の景観  【写真右上】川をはさんで高い温泉宿が建ち並ぶ 【写真左下】川には橋がかかっている 【写真右下】奥の山には雪が残り、溶けて滝になって流れている



銀山温泉の町並みをゆっくり見物して、13号線を山形へ引き返す。S氏のマンションの近くの静かな居酒屋で、18時半から今夜の祝杯。芋焼酎のロックがひんやりうまい。S氏のマンションへ戻ってから、また飲む。深夜、深酒すると決まって酒乱になるS氏に、からまれる。


■4月6日晴れ

午前中、桜が満開のところがあるので見てから帰る、ということも計画していたが、ゴールデン・ウィークのUターン・ラッシュにひっかかることを恐れて、午前7時半に山形を出発、山形自動車道の「山形蔵王インター」から高速道路へ乗る。さすがに渋滞もなく、順調だったので、加須インターで降り、羽生の温泉(スーパー銭湯「ゆったり湯」)へ寄って、あとは一般道を走って川越へ帰る。