かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

ハンス・カノーザ監督『カンバセーションズ』(2005年)

Conversations(s)/カンバセーションズ [DVD]

マンハッタンのホテルのウエディング・パーティで10年ぶりに再会した昔の彼と彼女……。今の二人とかっての二人、口をついて出た言葉と本当の気持ち、二つの瞬間をデュアル・フレーム(二台のカメラで撮影)で描き出したスマートで小粋な一夜の物語


★(「ギンレイ通信」Vol.101より)


10年ぶりに再会した二人は、それぞれ38歳。


女性には年上の医師の夫があり、男性には23歳のダンサーの恋人がいる。再会した二人は雄弁で、きれめなくしゃべり、挑発しあい、セックスする。


二人して、もう一度やり直そう、と男は誘うが、女性はそのあいだも、髪を束ね、服を鏡で確認し、夫のもとへ帰る準備で忙しい。


ヘレナ・ボナム=カーター(女)とアーロン・エッカート(男)の、成熟した男女の「会話」は達者だけれど、話の進展に新鮮さはない。画面を二つに分断することによって、実験的な効果が出たかどうか。


男女の再会。恋の再燃……これって結構好きなテーマです(笑)。でもこの映画、新しいのは手法だけで、ありふれたエンディングが待っています。


ギンレイホール(8月3日)