かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

成瀬巳喜男監督『石中先生行状記』(1950年)

「望みなきに非ず」の製作者藤本真澄の担当で、小説新潮連載の石坂洋次郎の原作を「深夜の告白」の八木隆一郎が脚色を執筆、監督は「春の目ざめ」以来の成瀬巳喜男が久方の担当である。キャメラは「小原庄助さん」の鈴木博。医学博士、洋画家でラジオの「二十の扉」の宮田重藏が出演する他「男の涙」の渡辺篤「忘れられた子等」の堀雄二「青い山脈(1949)」の藤原釜足と同じく池部良杉葉子らをはじめ「野良犬(1949)」の三船敏郎、「大都会の顔」の若山セツ子、「静かなる決闘」の中北千枝子が出演する外、進藤英太郎飯田蝶子らが助演する。


(「goo映画」の解説から)


のんびりした短編が3編はいっています。共通しているのは、どの短編にも、石中先生(宮田重蔵)が登場してくることですが、一編一編の主人公は、石中先生というわけではありません。石中先生は、それぞれに小さなかかわりをもつだけです。


のんびりした村には、馬車が、バスの代わりにひとを乗せて走っています。むかしにあった日本の農村の風景を見ているだけでも、たのしい映画でした。第二話では、裸のレビューが村の小屋にやってきて、それをお父さんたちがこっそり見にいったがために起こる、小さないさかいがテーマ。じつにのどかです(笑)。


DVDにもおそらくなっていない、この貴重な作品を、ringoさんからお借りして見ました。作品の中身をどうこういうよりも、見れたことじたいがうれしい作品です。