かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

黒澤明監督『野良犬』と、さいたま市「花の丘公園」(10月7日)。

10月7日土曜日。川越駅で妻のクルマで拾ってもらい、「ウニクス南古谷」へ「午前十時の映画祭」を見にいく。上映しているのは、黒澤明監督の『野良犬』。


1949年、公開の作品。ビデオでは、なんどか見ているが、映画館で見るのはひさしぶり。映像はきれいに修復されている。



自分の拳銃を盗まれた刑事(三船敏郎)が、犯人を探して、町から町を歩く。そこに、戦後すぐの日本が、闇市の様子が、ニュース・フィルムのように映像でとらえられている。


後楽園球場では、巨人戦がおこなわれている(対戦相手はどこだろう?)。川上や千葉という、いまや伝説的な選手の若き日の姿を見られるのもうれしい。


緊迫感にあふれるサスペンス。さすが黒澤明!・・・とはじめて見るわけでもないのに、のめりこんで見る。



三船敏郎志村喬淡路恵子(デビュー作品)。


ファーストシーンで、野良犬が、乾いた地面に這いつくばりながら、ハアハア荒い息を吐いている。真夏の暑さが、全編を支配していて、ベテラン刑事の志村喬は、しじゅう手ぬぐいで、顔や首の汗をぬぐっている。真夏の暑さがサスペンスをいっそう盛り上げていく。


黒澤明作品は、天候を、それも大雨や嵐など、激しい天候を背景に描く。ここでは、大雨でも砂ぼこりでもなく、真夏のがまんできないような暑さ。あんまり暑そうなシーンが続くので、いまのクーラーのある時代に生きていてよかった、とそんなことを考えながら見る。黒澤作品の迫力を、映画館でひさびさに堪能した。



上尾の丸山公園へドライブ。丸山公園は、広い雑然とした公園で、印象派が描きそうな光と影の陰影があざやかな森のなかを散歩する。



森のなかを光がさして、きれいだった。



さいたま市の「花の丘」へいく。広い公園一面に、コスモスとサルビアが咲いている。



コスモスは、好きな花のひとつ。



一面真っ赤なサルビアが咲いていた。


帰り、上尾の日帰り温泉「利久」で汗を流して、川越へ帰る。