かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

ダーネル・マーティン監督『キャデラック・レコード 〜音楽でアメリカを変えた人々の物語〜』(上映中)



60歳になって一番の楽しみは「シニア割引」で、いつでも1000円で映画を見られることでしたが、なかなか時間がなくて、行きそびれていました。


それで『キャデラック・レコード 〜音楽でアメリカを変えた人々の物語〜』が、「シニア割引」適用の記念すべき最初の映画となりました(笑)。



実在の人物が登場する音楽映画は、その人物や背景を、ある程度知っていると興味深いのですが、知りすぎていると、映画的な改変で、細かなアラが見えたりして、興味をそがれることもあります。


映画の登場人物、マディー・ウォーターズ、ハウリン・ウルフ、エタ・ジェームス、チャック・ベリー・・・は、ベスト盤を1枚ずつくらい持っているだけで、その人間も人生もよく知りませんし、この映画の舞台になっているチェス・レコードのことはさらに知識がありません。


それでも、広く浅くブルースを聴いていて、音楽そのものは好きなので、実在のモデルを描いた音楽映画としては、適当にいい位置から楽しむことができました。


いろいろな出来事が起きても、時間的な説明が乏しく、何年頃のことが描かれているのかよくわかりませんし、ローリング・ストーンズが登場したので、時代は60年代になったか、とおもうと、テレビでは若いエルビスが爆発的な人気を一身に浴びているようであったり、時間の経過が混乱してしまうのですが、ミュージシャン個々の人間的な特徴は出ていて、楽しめました。


音楽映画は、その音楽が好きなら、見る前から60%は、合格したようなもんですけど。




■映像&音楽(こちらは映画ではなく本物+ビヨンセの演じたエタ・ジェイムス)

マディ・ウォーターズ&ローリング・ストーンズ「フーチー・クーチー・マン」:ぼくは、マディの役者がイメージとちょっと違う、とおもいましたが、見ているうちに気にならなくなりました。こちらは、いわば師弟共演。


ハウリン・ウルフ「ハウ・メニー・モア・イヤーズ」:映画の俳優は、声も顔もよく似ていました。



エタ・ジェームス&DR.ジョン「アイド・ラザー・ゴー・ブリンド」映画を見てからあとに、若いときのエタ・ジェイムスの写真を見たら、ビヨンセがうまく似せていることを知りました。





【写真】ビヨンセとエタ・ジェイムス



エタ・ジェイムスを演じるビヨンセ「アイド・ラザー・ゴー・ブリンド」ビヨンセの歌のうまさに感心しました。演技もいいし、アカデミー助演女優賞、どうかな?