かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

ローリング・ストーンズのコンサートを見る(3月4日)


3月4日、待ちに待ったローリング・ストーンズのライヴを見る日。


わたしにとっては、60年代・・・10代のころから聴き続けているミュージシャンたち、ポール・マッカートニーエリック・クラプトンに次ぐ、ドリーム・コンサート第3弾だ。


なんども書くけれど、10代からビートルズローリング・ストーンズボブ・ディランエリック・クラプトンを聴いてきたものには、昨年の秋から、この春の来日ラッシュは、いまもにわかに信じられない奇跡だ。



夕方、午後5時ころ起きて、東武練馬から東上線で池袋へ出る。池袋から丸ノ内線で、後楽園駅下車。


少しアルコールを補給してから会場へ向かおうと、先日ポール・マッカートニーのライヴのあとで寄った後楽園駅近い居酒屋へ行ってみたが、店は閉業していて、入り口に青いビニールが下がっていた。


会場周辺を少し歩いて、コンサート前のざわめいた雰囲気を楽しんでから、午後6時ころ会場へはいる。アリーナD11ブロック10列12番。これがきょうの座席。








開演の午後6時半から約30分遅れて、会場のライトが消える。


ミック・ジャガーが、キース・リチャーズが、チャーリー・ワッツが、ロニー・ウッドが、登場する。間違いない、ローリング・ストーンズだ。4人の顔を確認しただけで、気持ちが高揚してくる。


オープニングは、初日の「Get Off Of My Cloud」ではなく、「Start Me Up」。続いて「You Got Me Rocking」。これも初日とちがった。展開が読めない。


結局3月4日のセットリストは次の通り。

  1. Start Me Up
  2. You Got Me Rocking
  3. It’s Only Rock ‘N’ Roll (But I Like It)
  4. Tumbling Dice
  5. Angie
  6. Doom And Gloom
  7. Silver Train (with Mick Taylor)
  8. Honky Tonk Women
  9. Slipping Away (Keith on lead vocals)
  10. Happy (Keith on lead vocals)
  11. Midnight Rambler (with Mick Taylor)
  12. Miss You
  13. Paint It Black
  14. Gimme Shelter
  15. Jumpin’ Jack Flash
  16. Sympathy For The Devil
  17. Brown Sugar


ENCORE
18.You Can’t Always Get What You Want
19.(I Can’t Get No) Satisfaction


ミックがステージの右から左まですごいスピードで走る。キースとロニーとチャーリーが笑顔で演奏している。それを大きなスクリーンで見るだけで、幸せになる。


初日のあと、ラジオでキース・リチャーズの元気がなかった、というのを聞いて、きょうはどうだろうと心配していたが、そんな危惧は無用。キースも元気でよく笑い、あの独特のポーズでギターを弾く。


キースが、観客席のなかに設けられた「花道」をギターを抱えながら疾走してきたときには、感極まってしまった。このキースの姿を一生忘れないだろう。


今回楽しみだったひとつはミック・テイラーの参加。幻に終わった1973年のローリング・ストーンズ公演が実現していたら、キースともうひとりのギタリストは、ロニー・ウッドではなく、このミック・テイラーだったのだ。


そのミック・テイラーは、昔の美青年の面影がないほどすっかり太ってしまったが、ギターは健在。「Silver Train」では、スライド・ギターを、「Midnight Rambler」では、華麗なギター・テクニックを見せてくれた。


Paint It Black
Gimme Shelter
Jumpin’ Jack Flash
Sympathy For The Devil
Brown Sugar


本編最後の怒涛の5曲! 


アンコールの最後は、問答無用の「(I Can’t Get No) Satisfaction」。これでもかこれでもか、とストーンズ・サウンドの大波が襲ってくる。


一様にロック・コンサートといっても、当然だけどそれぞれずいぶんちがうものだ、と改めておもう。


ポール・マッカートニーエリック・クラプトンも、そしてローリング・ストーンズも、自分のスタイルを貫いて観客を惹きつける。だから、もちろん比べてどれがいい、なんていえない。全肯定して、それぞれの個性と才能を楽しみたい。


ローリング・ストーンズのコンサートは、明るくて楽しいロックの祝祭だ。これはトラブルの多かった70年代までのストーンズにはなかったものだろう。


あの時代の陰りはなく、いまのストーンズは健全そのものだ。



水道橋駅が混雑していたので、飯田橋駅まで歩く。途中から雨が降ってきた。


飯田橋駅に屋台ラーメンが出ていたので、ラーメンとビールを注文。隣りのお客も、その隣のお客もストーンズ・コンサートの帰りだ、とわかって、初日とのセットリストのちがいなどを、ちょっと話した。


東武練馬まで戻って、駅前の居酒屋「春日」に寄る。カキ鍋と鯵の刺身をつまみに、酎ハイ3杯。ストーンズの余韻をひとりで満喫する。