かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

私たちの声を聴け!!〜「インボイス制度反対」の署名が52万筆を突破(9月25日時点)


(写真:日刊スポーツ)




9月25日(月)。
You Tubeライブ配信で、ひさしぶりに官邸・国会の周辺一帯を埋め尽くす人々を見た(参加者:約1000人)。


岸田文雄首相に提出するために集めた「インボイス制度反対の署名」(オンライン)が、52万筆を超えた。


代表者たちが、岸田首相にその署名を届けにいったが、受けとりを拒否したという。


これが「聞く力」の正体か。


怒りの声が上がらなくてどうする?



野党の反対スピーチは、
立憲民主、共産、れいわ、社民、国民民主(?)


あれっ、国民民主はインボイス制度賛成ではないの?


政党の創始者橋下徹が、「免税事業者は、消費税をネコババしている」と主張しているとおり、「日本維新の会」は参加していない。


その後、実際にインボイス制度で生活を直撃される人たち(落語家、ピン芸人、声優、劇団員、アニメイター、「ウーバーイーツ」配達員など…)のスピーチが続いた。


怒りの声、悲痛な声が聴衆の心を撃つ。官邸前に集まった人たちから、大きな声援があがる。


この人たちが次々廃業に追い込まれたとき、日本の風景はどうなっているのだろうか。


笑いも演劇もアニメも農業も酪農も運送も衰退していく。


こんな棄民政策が許されるのか?



インボイス制度」とは、売上げが年間1000万円以下の弱小事業者にも、消費税を払わせよう、というもの。10月1日から実施される。


フリーランス、個人商店、ひとり親方、零細企業などが直接の対象になる。しかし、その影響は次第に大きく広がり、国民全体が背負わなければならなくなる、とある税理士さんはいっているが、いつものことだが大多数のひとには実害が自分に及ぶまでは他人事。


安藤裕氏(税理士・元自民党衆議院議員)によれば、そもそも政府やマスコミが標榜している消費税の解釈が間違っているのだという。


安藤氏ら税理士・学者たちは、NHKに対して「消費税の説明が事実とちがう」という主旨の記者会見をした(他の報道機関にも、書面などで後から伝えるらしい)。



消費税は、じつは消費者がものを買ったとき支払っているものではない(わたしも知らなかった)。


売上10%を税金として支払わなければならないのは、事業者の方なのだ。


「売上税」と呼んだほうが実体に近い。


消費者が、売り値に10%上乗せして支払い、その代金が、事業者の「預り金」「益税」になるわけではない。


(メモ:「益税」=消費者から預かった税金を国庫に納入することなく,事業者の利益とすること)


これが一般に流布していた解釈。今回「インボイス制度」が論議されるなかで、専門家から否定された。

消費税は「預り金」でも「預り金的」でもない。いわば「第二事業税」ともいうべき税金。格差社会を広げる弱肉強食の税金です⇒湖東京至氏(税理士・関東学院大学法科大学院教授)




【全国商工新聞 2006年9月4日付】
https://www.zenshoren.or.jp/zeikin/shouhi/060904/060904-1.html


商品を●●%値上げするか、そのまま価格を据え置くかは、あくまで事業者それぞれの判断による。所得税法人税とちがうのは、その事業者が赤字経営でも納付しなければならなくなること。これまでも1000万以上の売上げをあげる中小企業が「消費税」が払えなくて倒産・廃業しているという。


インボイス制度」が実施されれば、さらに弱小の零細企業・個人事業者の倒産・廃業が加速していくだろう、といわれている。





橋下徹堀江貴文のように「消費者の払った10%を免税事業者はずっとネコババしていた。インボイス制度でそれが是正される」という言い分は、ただの暴言にすぎない。


「消費税」という言葉が、いかにも消費者が支払う税のようにおもわせ、お店で発行する領収書も、本体価格に消費税10%という記載になっているから、わかりにくい(値上げを説得しやすいからだろうか?)



繰り返すと、消費税が悪税なのは、「利益」ではなく、「売上」の10%が対象になること。赤字でもなんでも、事業者から容赦なくとりたてる。それが大量の倒産を生む要因になる。



国民の声を無視し続ける政治、それを報道しないマスコミ(消費税やインボイス制度に国民の理解がないのは、報道によるところが多いとおもう)。


インボイス制度反対の集会」(9月25日)の日も、報道陣は、たくさん来ていたが、実際ニュースとしてどれだけ放送され、記事になったのだろう。


複数の人が壇上から「マスコミのみなさん、ちゃんとこれを報道してください。お願いします」と叫んでいた。


マスコミへの信頼のなさが、かえって浮かび上がる。


「ジャニーズ問題」で、「事実を知りながら報道しなかった」姿勢を各テレビ局が反省・謝罪していたようだが、「知りながら報道しない」事例は、もっとありそうだし、いまもそうした報道の姿勢は改まってない、とおもう。





誰が後を継いでも国の舵とりが自民党である限り、「踊り子は変わっても振付師は同じ」(山本太郎)。


悔しいけど、このままでは日本はどんどん沈んでしまう。


ほんとにみなさん、次回の選挙、自民党に投票するのを一度やめてみませんか?