【絵】:葛飾北斎の富士
今朝、早朝の東武東上線に乗って、うとうとしながら、携帯音楽プレイヤーでデヴィッド・ボウイを聴いていたら、隣りと向かいの座席の女性たち(60代〜70代)から、「あら、富士山よ。ほら」「ほんと、きれいねえ」という声がして、思わず立ち上がって窓外を見ました。
富士山はすぐに建物に隠れてしまいましたが、ちらっと雪をかぶった端麗な姿がクッキリ見えました。昨日降った雨があがって、一面、空が真っ青です。
ビートルズ・ファンならすぐに「空が真っ青……だから泣けてくるんだ」という、「ビコーズ」*1という曲の一節が頭に浮かびます。
すっかり目が覚めました。それからは、女性たちも、わたしも、窓越しに、建物の向こうに富士山が見える瞬間を待っていました。
目的の川越駅までに、何度かきれいに雪をかぶった富士山が見えましたが、いずれも一瞬で建物に隠れてしまいます。
いまも、「富士見坂」とか「富士見町」とかいう名前があちこちに残っていますが、むかしはいろいろなところから、天気がいいと、こんなふうにして富士山が見えて、「おおーっ」と叫んだのかな、とおもいます。
朝からすごく得をしたような気分でした。