『グラディエイター』の監督と主演が組んだ新作。弓と槍と剣で戦う戦闘が迫力ある映像で描かれる。
ちいさなころから、ロビン・フッドはなじみのある名前なのに、詳しいことをほとんど覚えていない。どういうヒーローだったのだろう、と記憶をさぐりながら、見ていた。
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新しい王の重税政策で、イギリスの民衆は疲労困憊、我慢の限界がきて、いまにも内紛が起ころうとしている。フランスは、その隙をぬって、イギリスを制服しようと、チャンスを狙っていた。
国家分裂の危機を救ったのが、ロビン・フッド。軍隊をひとつにまとめ、勇猛果敢に、上陸してきたフランス軍を撃退する。このへんの、戦闘シーンは有無をいわせぬ見ごたえだ。
フランス軍の侵略から救われたイギリスだが、国難がひとまず去ると、王は、英雄への嫉妬からロビン・フッドを追放する・・・。
王とロビン・フッドの関係は、源頼朝と義経の関係を連想させる。ロビン・フッドも義経も、支配者から追われ、アウトローとなり、伝説のなかで生き続けている。
伝説のベールをかぶったヒーローが、ラッセル・クロウの演技で、明瞭な肉体をもち、存在感あるものになっていた。