イオン板橋で、11時15分からジャスティン・ガーゼル監督の『マクベス』を見る。原作は、もちろんシェイクスピアで、『ハムレット』、『オセロー』、『リア王』とともに、彼の4大悲劇といわれている。
このうち2本を黒澤明が監督している。『マクベス』は『蜘蛛巣城』(1957年)、『リア王』は『乱』(1985年)のタイトルで。とりわけ『蜘蛛巣城』は、モノクロ映像の美しさを最大限に発揮した傑作。黒澤明作品のなかでも、大好きな一本。
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王を暗殺して、自分が王位の座を奪う、という、マクベスとその妻の野心を描いたもので、黒澤版は、ストーリーはシェイクスピアを下敷きにしているものの、映像は能の様式を借りて(といっても、能のことはぜんぜん知らないけれど)、独自な映像美を完成している。
ジャスティン・ガーゼル監督の『マクベス』は、より原作に忠実に作られたのかもしれないが、『蜘蛛巣城』の強烈な印象があるので、映像作品としては、ものたりない。
『マクベス』の場合、弱気なマクベスに、王の暗殺をそそのかす悪妻役の演技がみどころのひとつで、マリオン・コティヤールは悪くなかったが、この役も『蜘蛛巣城』で、同じマクベス(=鷲津武時)の妻を演じた山田五十鈴の怪演にくらべると印象もうすれそう。また、マリオン・コティヤールという女優、以前見たことがあるけれど思い出せず、あとになってネットで検索したら『エディット・ピアフ 愛の讃歌』に出ていたのがわかった。
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イオン板橋を出て、東武練馬駅から東武東上線で大山駅へ。晩杯屋で、「天羽の梅ハイボール」を4杯飲んで、また電車で引き返し、東武練馬のアパートへもどる。