彼らはバスに乗って、投票所へ連れていかれる。
9月11日、金曜日。天気は、忘れた(笑)。
アパートから歩いて行ける「イオンシネマ板橋」へ、荒木伸二監督の『人数の町』を見にいく。
せんだって、図書館の『キネマ旬報』を見て、近くの映画館でやっていたら見てみようとおもっていた。
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11時10分より上映スタート。
中村倫也の主演で、衣食住が保証され快楽をむさぼることができる謎の町を舞台に描くディストピアミステリー。
(「映画.com」から)
https://eiga.com/movie/93377/
塀の外の世界で、居場所を失ったひとたち。
借金がふくらんで、とりたての暴行にあう蒼山(中村倫也)。夫の暴力で、日々恐怖のなかで暮らす緑(立花恵理)。
こんな、この社会に居場所を失ったひとたちに、「安らぐ場所」を提供してくれるひとがいた。
そこは塀の中で、衣食住は保証され、性的な快楽もたのしめる。ただ、自由に塀の外と中を行き来することはできない(一見できそうだが、できない)。
ある時期がくると、バスに乗って投票所へいく。そこには事前に投票するひとの名前が決められている。投票がすむと、またバスで塀の中へ帰ってくる。ほかに労働らしい労働は強制されない。
塀の外でDVを受けていた緑は、暴力におびえることのない塀の中は、快適だった。美しい彼女は、ここでは女王のようにモテた。
しかし、蒼山(中村倫也)と紅子(石橋静河)は、ゆるく管理されていて、ほんとうの自由がゆるされていない塀の中は、水があわない。ふたりは、塀の外へ脱出しようとする。
塀の外と中。
どちらがいいのか結論は出ていないが、蒼山と紅子は塀の外へ逃げようとする。
なにかの寓話のような気がするけれど、なんだろう?
つまらなくはなかったが、とくに感銘も受けなかった。
ヒロインで石橋静河が出ていたけれど、複雑なこころの動きを繊細に表現できる女優なのに、『人数の町』の紅子は単純な役だった。
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帰り、お好み焼き、焼きそば、たこ焼きが中心の居酒屋ができたので、寄ってみる。
焼きそばとたこ焼きをお昼にして、生ビールとハイボールを飲む。