かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

被災地の現状と対策について①②(山本太郎代表より)

「被災地の現状」について、山本太郎さんの新しい報告が届きました。

【やはた愛東大阪
れいわ新選組山本太郎代表が、現地で被災者たちの様々な声を聞き、被害状況を目で見て、今何が必要であり何が求められているのかをレポートしています。


何か意見したい方もバカにしたい方も、もうなんでもいいから、とにかく最後までお読みいただきたいです。
与野党問わず政治家には絶対に読んでいただきたい。



①岸田総理、馳浩石川県知事へ
(下に文面を写します)


② 【提案◎ 大幅増員のプッシュ型支援を】
(下に文面を写します)


③ 【提案◎ ニーズを聞きとるではなく、支援メニューを示せ】
(③と④は、次回のブログに回します)


④ 【最悪の事態を想定しているか】
(③と④は、次回のブログに回します)



(ここから、山本太郎さんから届いた「被災地の現状と対策について」①②です)


①岸田総理、馳浩石川県知事へ

能登半島に入り能登町珠洲市をまわって、
当事者の声を約二日間に渡り、様々聞きとりした。


(略)


今回、私が事前に、
そして現地でやり取りをしたNPO団体は10近い。
彼らはこれまで様々な災害現場で活動をしてきている。


能登に入る直前まで福岡、佐賀、千葉、茨城、福島、秋田など全国各地で起こった災害の発災から生活再建に至るまで、
自分の生活を顧みず被災地を支え続ける人たちだ。


政府は、能登半島地震の被害を
どれくらい深刻に受け止めているだろうか。


彼ら(現地で活動する方々)は今回、
能登の災害を、
東日本大震災の次くらいのレベル」と
受け止めている。


熊本地震も深刻な災害だったが、
熊本は福岡、大分、宮崎、鹿児島に囲まれている。
何かあってもどこかのルートから
確実な輸送が可能になる。


一方で、今回の舞台は半島。
陸路での輸送ルートは限定的。
すでに寸断されている道もある。
そして、
いつ起こるかわからない土砂崩れや雪による倒木などで
新たに道路が寸断される恐れも大きい。


外的要因(外部からの流入)が
様々な搬入のネックと考えるならば、
一刻も早く入り口から制限する以外ない。


【提案◎ 半島の根っこ手前に関所(検問)を置き
交通をコントロールせよ】


住民とその家族、特定の支援団体、
行政・政府関係者、それらから業務委託を受けている業者、
報道など復旧復興に関わる関係者以外は、
一定期間、能登半島への出入りを制限する。


現在、国や行政で行われているのは、
「来ないでください」とのお願いと
与野党国会議員と総理大臣の現地視察を控える申し合わせ、というズレた対応のみ。
これでは本質的な問題は何も解決されない。


今の状況のままでは本来、
ボランティア受け入れは
長期間無理であり見通しは全く立たないはずだ。


ボランティア受け入れに関しては、
半島の根っこの関所で交通をコントロールした上で、
主要駅からシャトルバスを出し、
ボランティアセンターとのピストン輸送を
基本とするべきである。









②【提案◎ 大幅増員のプッシュ型支援を】

物資の滞りの原因の全てが、
交通渋滞と説明されているが、
それだけではない。


発災から6日が過ぎている。
すでに様々な集積所、大型避難所には
物資が運び込まれ積み上がっている。


問題は集積された物資を
そこからどう分配するかが、交通整理されていない。
これこそが最大の目詰まりの原因である。


必要なところに必要な物資や支援が届くためには、
誰がどこにいて、何が必要か理解しなければならない。
小規模な避難所や自主避難所(公民館などで自主的に身を寄せ合う)への
配分はすでに始まっているだろうが、これまでの災害でも課題となっていた
更に見えない部分へのカバーを強化する時だ。


避難者としてカウントされる人々は
避難所で避難されている被災者である。


その数に在宅避難、車中泊はカウントされない。


行政からのお知らせを、
「HPでお知らせしています」、とよく説明されるが、
電波やネット環境がない、もしくは不安定であれば、そもそもアクセスが難しい。


在宅避難、車中泊避難では、
健康状態や食事についてのケアも孤立することになりかねない。


例えば、
全国の保健師の方々を1人でも多く被災地に派遣し、
在宅避難者や車中泊避難の方々の状態を把握することが
何より優先させなければならない。
行政からの情報が手に入らない人々が
大勢いる前提に立った運用を大幅な人員増強で行う必要がある。


車中泊ではエコノミー症候群など有名であるが、
寝る際、燃料節約のためエンジンを切る者が多い。
底冷えする中で毛布もなく
凍える被災者を想像して欲しい。


私が短い滞在時間で知っただけでも
家族で二台の車に分かれて車中泊を続ける者。
ペットがいるために避難所を諦め車中泊する者。
幼子の夜泣きなどを考えると避難所を遠慮し車中泊する若い家族などがいた。
眠りは浅く、健康状態を保つことが厳しい上に、
駐車場の空き状況によっては移動を余儀なくされ、
どれくらいの車中泊避難が存在するかを把握することは難しい。


行政からのフォローを受けることも、
行政からの情報発信をキャッチすることも難しくなる恐れがあり、
必要な支援に繋がれる確率も大幅に下がってしまう。


一時的な車中泊避難のための敷地を用意し、
仮説トイレや配食を確実に受け取れる場として、
誰が車中泊避難を余儀なくされているかを行政が知る必要がある。
それと並行して、
早急に車中泊避難を解消するための、みなし仮設への誘導、
またはそれぞれの事情にマッチした新たな避難所の開設
(福祉避難所、ペット同伴可など)を急ぐべきである。


ここ数年で何度か被災したという自治体であれば、
経験が積み上がり有事の仕組みは何とか機能するかもしれない。
でもほとんどがそうではない。
初めての経験である。


被災自治体の職員も関係者も被災者のひとりである。
被災者対応と被災者としての自分を両立させる苦しみを背負わせるな。
その皺寄せは、住民に、被災地の復興の遅れに跳ね返る。


今の時点で24時間寝ていない、
他の職員で2日、3日徹夜状態の人もいるなど、
何人にもの被災自治体職員から直接聞いた。


被災者丸投げに近い復旧復興はもうやめていただきたい。


プッシュ型というならモノだけでなく、
ロジスティックのノウハウ、
それを達成するための人的・経済的リソースを
国が責任持って全面的に支援するべきである。


災害対応に関して、
国や地方自治体などからのリエゾン(応援要員)を
すでに送り込んでいると言われることもあるだろう。


これまでのように、
災害対応一年生の職員を
多く送り込まれても機能しない。


国の防災担当も2年~3年で配置換えとなり
これまでの経験の蓄積ができていない原因となっていることを改める時期だ。


過去に被災経験、対応経験のある腕利きを国や各自治体から多く、
出来る限り各被災町村に長期間派遣するべきである。
(派遣元には人材穴埋めの財政措置が必要なことは言うまでもない)


物はあるのに物がない状態を作り出しているのは、
政府の無責任であり、
それこそが最大の目詰まりの原因である。


プッシュ型とは物資提供だけでないことを
心得るべきである。






山本太郎さんは、左足にケガをされたと聞いている。松葉杖で移動しているのは、そのため)