かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

2007-01-29から1日間の記事一覧

成瀬巳喜男監督『妻』(1953年)

『めし』、『夫婦』などと同じく夫婦(結婚してから10年くらい)の倦怠期を描いた作品。夫役は『めし』と同じく上原謙ですが、妻役は高峰三枝子。挙動に品のない女性を高峰三枝子が演じています。この種の夫婦ものと同じく、映画のスタートから、夫婦のあい…

1962年にはじまった『座頭市物語』

何年か前の話ですが、ビートたけし監督の『座頭市』が上映されていたころ、池袋の新文芸座で勝新太郎の「座頭市シリーズ」が日替わりで特集されていました。それで、ひさしぶりに三隅研次監督『座頭市物語』の第1回を見直しました。ビートたけし監督のあたら…

成瀬巳喜男監督『乙女ごころ三人姉妹』(1935年)

いにしえの浅草を舞台にした人情話。この映画が制作されたときは「現代」だったわけですが、いまとなっては、白黒の古めかしい映像以上に、えがかれている社会に「隔世の感」をおぼえます。「おかあさん」に雇われた女性たちが、三味線をもって酒場をながし…