かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

喜味こいし・戸田学編「いとしこいし 漫才の世界」

いとしこいし 漫才の世界
最近落語のCDをとっかえひっかえ聴いているので、一緒に落語関連の本も読んでいます。こちらは落語ではなく漫才ですけど、お笑い関連ということで、ぼくがもっとも好きだった「夢路いとし・喜味こいし」の本を読んでみました。

落語はぼくには渋くてなかなかはいれませんでしたが、漫才は子供にもわかりやすくて、早くから好きでした。そのなかでも、特に好きだったのが「いとし・こいし」です。

最初のキッカケは、わたしの父が喜味こいしによく似ているので、なじみやすかったこともあります(笑)。本の中に出ている写真を見ていると、晩年になればなるほど父に似ています。いまから思うとそれほど似ているとはおもえない喜味こいしの若いころでも、父本人も含めて、自他共にそれを認めていました。まあ、それはどうでもいいのですが(笑)。

「きみ」と「ぼく」の呼びかけで、細かな日常について交わされる漫才にどうしてあれほど笑えたのか。なぜ、ぼくがあれほど「いとこい漫才」が好きだったのか、それを確認したくて読んだのですが……。

【目次】

1 夢路いとし・喜味こいしの時代―しゃべくり漫才の歴史とともに
2 エッセイ いとし・こいし、その魅力
3 私のマンザイ放浪記
4 いとし・こいし名作選
5 いと・こいを科学する
6 いとし・こいしの漫才―作者の立場から

いろいろなひとが「いとこい」の魅力について触れていますが、この本のなかで一番おもしろいのは、やっぱり活字で再現されている二人の漫才の速記です。映像を自分で補足しながら、彼らの漫才をぼくは活字で楽しみました。