かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

フィリップ・リオレ監督『君を想って海をゆく』(2009年)


君を想って海をゆく [DVD]

君を想って海をゆく [DVD]

ロンドンに住む恋人に会うため、ドーバー海峡を泳いで渡ろうとするクルド難民の少年と、海峡の町に住む水泳コーチとの出会いと交流を描き、難民について鋭く問題提起する感動の物語。フランスでは公開5週で100万人の動員を突破する大ヒットを記録し、セザール賞で主要10部門にノミネートされた。


監督のフィリップ・リオレ(『パリ空港の人々』など)が難民キャンプを綿密にリサーチ、実話を基に一編の物語として難民の現状を浮き彫りにした。そのショッキングな内容と監督自身の発言で、カレ市長やフランスの移民担当大臣を巻き込んだ論争に発展したという。人種や年齢を超えた二人の絆に胸を揺さぶられると同時に、難民問題に胸を痛めざるを得ない。


(「goo映画」の解説より)


ロンドンに住む恋人に逢いたい!!


ただそれだけの情熱で、イラクから4000キロを歩き、ドーバー海峡を泳いで渡ろうとする少年のひたむきな姿に、人種を超えて手をさしのべていく、フランス人水泳コーチの姿を描いていく。


水泳コーチを演じるヴァンサン・ランドンの抑制された演技が絶品。彼が身の危険も省みず少年を救済しようとする姿に、感動しないではいられない。


フランス映画の傑作と出会えた。