電車のなかで、『永続敗戦論』の著者白井聡(しらい・さとし)さんのインタビューを読む。耳の痛い発言が多いけれど、こうハッキリいってくれるひとがいま少ないので、むしろ痛快。
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集団的自衛権の法整備で、日本は戦争に巻き込まれる?
安倍政権成立以来、日本は戦争をする国になるのではないか、とずっと危惧されてきました。しかし今回の選挙(前回の衆議院選挙)を経て、もうステージが変わりましたね。戦争をすることはほぼ決まった。このまま行けば、日本は戦争をします。だから戦争をするかしないか、が問題ではなく、いつ、誰と、どんな戦争をするかがこれからは問題になる。そして、僕の読みでは相手は中東になる可能性が一番高い、と以前から言っているんですが、それが現実として進みつつあるなと感じています。
リベラル派が頼りにならない?
特にテレビだと、「投票率が低かったわけだから、大勝したといっても慢心せず、広範囲な意見を聞いて政権運営にあたっていただきたい」とかリベラルの人たちが言いますね。「そんないい人たちだと、あなた本気に思ってるんですか」と(笑)。結局右翼のほうばかり元気が出てきてしまったのも、リベラルの連中がこんなマヌケなことしか言わない腑抜けたタマだからですよ。
国民にも痛烈な一言。
僕はもう日本国民の平均的理性に対してまったく信用を置けなくなっています。今回の総選挙の投票率だって、52%という、過去最低のパーセンテージを7%も下回った新記録なわけですから。なぜそうなったのかというと、選びたい候補者がいないとか言っているわけです。呆れて開いた口がふさがりません。橋本治さんがズバリのタイトル『バカになったか、日本人』という本をお書きになって今話題になっています。
(略)
国民がこの程度でしかないから政治家にプレッシャーもかからないわけで、政界再編ということも真っ当な形では起きない。何もしない政治家でも許されている、充分生きていける状況にあるわけです。
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