かぶとむし日記

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75歳になったリンゴ・スター(7月7日に)


今月7月7日に75歳になったリンゴは、とても元気。ことしの4月、ついにロックの殿堂いりを果たした。ビートルズとしてはすでに殿堂いりしているので、今回はソロミュージシャンとして。


ことし3月に『Postcards from Paradise』という新作アルバムを出して、現役バリバリだし、「リンゴ・スター&ヒズ・オールスター・バンド」のライブ・ツアーも続いている。


リンゴは、ビートルズ解散後に『Ringo』(1973年)、『Goodnight Vienna』(1974年)とヒットアルバムを出し、ソロになっても成功をおさめている。


その後低迷を続け、アルコール中毒との闘いを続けていたが、1989年に、第1期のオールスター・バンドを結成し、音楽界に復帰。その後次々にアルバムも発表し、現在まで活躍を継続している。


リンゴの代表アルバムというと、『Ringo』や『『Goodnight Vienna』があげられがちだけれど、近年の作品は、どれもすばらしい。リンゴは、ソロ・ミュージシャンとして、いまも進化しつづけているのではないか。


新作『Postcards from Paradise』では、ビートルズ以前に所属してバンド、ロリー・ストーム&ハリケーンズを素材にした「Rory And The Hurricanes」がたのしいし、ビートルズのタイトルが歌詞のなかに散りばめられている「Postcards From Paradise」も、リンゴの遊び心ににんまりしてしまう。


POSTCARDS FROM PARADIS

POSTCARDS FROM PARADIS


で、自分のなかでいちばん好きなリンゴのアルバムは何かな、と考えみる。が、長いキャリアを1枚にはしぼれない。


解散してからはじめてビートルズの4人がそろって話題になった1973年のアルバム『リンゴ』は、やっぱりはずせない。ジョン、ジョージ、ポールの楽曲がそろい、とても贅沢だ。


リンゴ

リンゴ


「I'm The Greatest」では、リンゴ、ジョン、ジョージの共演が実現している。ラスト・ナンバー「For You and Me」で、リンゴの口から、「サンキュー、ジョージ・ハリスンジョン・レノンポール・マッカートニー」というあいさつを聴くと、まだビートルズ解散のショックが消えない当時、なんどか泣きそうになったものだ。


1990年代以降復帰したアルバムはどれもいいけれど、そのなかで1枚となると、個人的には2003年の『Ringo Rama』を選びたい。歌だけではなくて、リンゴのメリハリの効いたドラミングがいいのだ。


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「Eye To Eye」や「Instant Amnesia」では、リンゴの表情豊かなドラミングをあらためて堪能できる。「Never Without You」は、2年前(2001年)に亡くなったジョージ・ハリスンを追悼した美しい曲。エリック・クラプトンが参加して、すばらしいギターを弾いている。



リンゴを見ていると、歳を重ねていくのが悪くないようにおもえる。再来日を願いながら、リンゴのライブ映像を楽しむことにしよう。



ビートルズ時代(1964年)の「Boys」↓
https://www.youtube.com/watch?v=kSjD5rjQB0g


51年を隔てて演奏された、2015年ロックの殿堂いりしたときの「Boys」↓
https://www.youtube.com/watch?v=ler7ZdujPMI