かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

戦時下の日常を描く『ガザの美容室』を見る。

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7月14日、土曜日。「新宿シネマカリテ」で、午前10時15分から、タルザン&アラブ・ナサール監督の『ガザの美容室』を見る。



映画『ガザの美容室』予告編



パレスチナ自治区、ガザ。クリスティンが経営する美容室は、女性客でにぎわっている。離婚調停中の主婦、ヒジャブを被った信心深い女性、結婚を控えた若い娘、出産間近の妊婦。皆それぞれ四方山話に興じ、午後の時間を過ごしていた。しかし通りの向こうで銃が発砲され、美容室は戦火の中に取り残される――。


(映画公式サイトより)
http://www.uplink.co.jp/gaza/#intro


映画の内容をあまり把握しないで、一種のカンで見にいく。これが大当たりだった。



美容室のなかで交わされる13人の女性たちの会話が、おもしろい。さまざまな事情で、美容室にきている。外では、車がせわしく往来する音がする。


電力が不安定で、急に停電。自家発電で電気を供給するけれど、電力が弱い。扇風機やドライヤーをかけるとヒューズがとんでしまう。冷房がとまる。暑い。むしむしする。女性たちの神経がとがってくる。そこへ、外から銃声が聞こえ、戦闘がはじまる。爆発音がどんどん美容室の近くに迫ってくる。


日常と戦争が、隣り合わせに共存するパレスチナ自治区、ガザ。その日常をたんねんに描きながら、戦時下の恐怖を描く、という離れ業に成功している。


監督・脚本は、ガザで生まれ育った、タルザン&アラブ・ナサール。双子だという。映画の公式サイトに、ふたりのコメントが記載されている。

戦争中であっても、彼女たちは常に人生を選択している。
僕たちは“虐げられたパレスチナの女性”ではなく、
人々の暮らしを、死ではなくて人生を描かなきゃならないんだ。



紀伊国屋書店裏の「磯丸水産」でお昼を食べて、川越へ向かう。妻と川越駅で合流するため、川越駅校内の書店で涼をとりながら待つ。「文芸別冊 高峰秀子」ほか、3冊購入。



外の温度が体温より高い。歩くだけで疲弊する酷暑が続く。タオルで、さかんに汗を拭くのもうざったい。


妻と、妻の姉・Mさんと妻の運転で熊谷へ向かう。上之の日帰り温泉で汗を流す。その帰り、弟の嫁さんSachan(弟は仕事で不在)を家でひろって、行田の「城西ラーメン」で夕食。お酒を飲むのは、わたしとSachanで、わたしは酎ハイ、Sachanは生ビールを飲む。昔風の細麺のラーメンがうまい。


1時間ほど雑談して、Sachanを家へ送り、わたしたち3人は川越へ向かう。妻の姉・Mさんは、我が家へ泊まり。