5月25日、土曜日。30度超えの真夏日。
メラニー・ロラン監督の『ガルヴェストン』を見るため、渋谷へ向かう。きょねん買った日傘を持参していこうと探したら見つからない。1年後のことまで考えず、どこかにおいてしまったらしい。
映画館は、明治通り沿いにある「ヒューマントラスト渋谷」。上映より50分ほど早く着いたので、近くの「ルノアール」で、コーヒーとモーニング。
電子書籍で、ジミー桜井・田坂圭共著『世界で一番ジミー・ペイジになろうとした男』を読む。

世界で一番ジミー・ペイジになろうとした男 (Guitar magazine)
- 作者: ジミー桜井,田坂圭
- 出版社/メーカー: リットーミュージック
- 発売日: 2018/07/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ジミー桜井氏は、テッテーテキにジミー・ペイジを研究。動きもギターも完璧に、ジミー・ペイジを再現する男。
レッド・ツェッペリンを再現するバンド、「MR.JIMMY」のリーダー。
レッド・ツェッペリンのファンは、一度彼のステージを見たら忘れられない衝撃を受けるとおもう。とにかくすごい!
なにしろ、評判を聞いて、ジミー・ペイジ本人もプロモーションで来日したときに、彼のライヴを見にきたというのだから。
そのジミー桜井氏の自伝が出版された。
しかし、自伝はおおげさだろうとおもい、わたしは、彼の演奏する「レッド・ツェッペリン」以上のことをこの本に期待していなかった。わかりやすくいえば、ナメていた。
でも、彼が生涯をかけてジミー・ペイジに肉迫しようとしている凄みがびんびん伝わっくる熱い熱い本。
この本のことは別枠でもう一度きちんと書いておきたい。
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ロイ(ベン・フォスター)は、殺し屋をずっと続けてきた。しかし、ある日、医者から末期ガンの宣告を受ける。
ショックから立ち直れないその日。
彼は、ボスから命じられて仕事先に向かうが、何者かが待ち伏せて、ロイを襲撃する。
ロイは、ボスの差し向けた殺し屋だと直感する。自分は、組織から切り捨てられたのだ。
ロイは、そこに捕らえられていた娘・ロッキー(エル・ファニング)をとっさに救い、いっしょに逃げる。
ボスがさし向ける殺し屋たちからいつまで逃げられるか・・・。そして、いつ病魔が襲ってくるのか?
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ガンの宣告を受けた殺し屋と、孤独な生い立ちからからだを売って生活をしのいできた少女との逃避行。
筋立ては、あたらしくないけれど、エル・ファニングとベン・フォスターの主演ふたりがいい。
わたしは、『フランケンシュタイン』の原作者を演じた映画『メアリーの総て』(2018年)より、この作品のエル・ファニングのほうに魅力を感じる。
幼女のころから幸せを知らない少女、からだを売って稼ぐしか暮らし方を知らない少女は、ひとりのとき、ときどき発作のような震えが襲って、泣き叫ぶ。
しかし、彼女が笑うとまぶしいほど美しい。
その両極の心の動きを、エル・ファニングがみごとに演じわける。
とてもシンプルな逃走劇なのだけれど、主演のふたりがいいので、すっかり感情移入してしまった。エル・ファニングのファンは見逃せない作品。
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帰り、渋谷のセンター街に歩き、最近の定番「テング酒場」で、ホッピーと麻婆豆腐のランチ。『世界で一番ジミー・ペイジになろうとした男』を読む。