6月8日、月曜日。
ひさしぶり、映画館へ映画を見にいく。「イオンシネマ板橋」の5階でエレベーターを降りると、アルコール消毒液が用意してあって、おでこで検温される。
座席は予約してあったが、前後左右があらかじめ空席になっている。厳戒態勢という感じ。
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ジム・ジャームシュ監督の新作は、なんとゾンビ映画『デッド・ドント・ダイ』。
主演は、ビル・マーレイとアダム・ドライバー。アダム・ドライバーは、前作『パターソン』に続く主演。
ゾンビ映画といっても、いっぷう変わっている。『パターソン』の流れを組むのか、のんびりしている。主人公ふたりがおっとりしていて、ゾンビに手を焼くが、どこか落ち着いている。
ゾンビ映画だから、それはやっぱり気持ちが悪いけれど、ジム・ジャームシュ監督のねらいは、観客を怖がらせることにはないようだ。
ビル・マーレイとアダム•ドライバーの保安官コンビがいい。
映画には、イギー・ポップやトム・ウェイツなどのミュージシャンが出演しているようだ。ゾンビのイギー・ポップはわかったが、トム・ウェイツはわからなかった(予告編でわかった。顔中髭のホームレス役だ!)。
監督の意図がどこにあるのか考えてみたが、結局わからないまま見終えた。わからないでも、おもしろかった。
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帰り、モンゴル料理の「あむ亭」で、ホッピーを飲みながら、石井妙子の新刊『女帝 小池百合子』を読む。評判に違わず、おもしろい。
石井妙子は、以前『原節子の真実』を読んでいる。なので、暴露本を書くようなノンフィクション作家でないことはわかっている。
同じ伝記でも、原節子本には、石井妙子の深い敬愛が底に流れていたが、小池百合子本は、敬愛とは180度ちがう厳しい目線で貫かれている。
半分くらいまで読んでアパートへ帰る。