かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

双子家族と昼食〜『仮面 虚飾の女帝・小池百合子』を読む(9月5日)。

9月5日、土曜日。炎暑続く。


11時半から日本生命の保険屋さんくる。妻はなんどもあっているけど、わたしははじめて。面通しと書類を何枚か書く。


保険屋さんに、双子の女子(高校生)がいるというので、ちょっと雑談する。うちのちびたち(孫)は、どんな女子高生になるのだろう?



娘家族と昼食の待ち合わせ。


マンションの外へ出ると、駐車場へいく短いあいだにも、不快な熱い空気にからだじゅうを包まれる。


待ち合わせの川越駅ビルに、先に娘・夫・双子女子(小1)がきていた。


ちびたちは、うどん屋がいいというけれど、外の椅子に何組か待っているひとがいるので、とんかつ屋とか中華屋とか空いてそうなところへ関心をそらそうとしたが、きょうは、うどん屋をゆずらない。うどん屋の外の椅子へすわって順番を待つ。


待っているあいだ、娘に、iPhoneQRコードの読み取り方をおしえてもらった。


順番がきて、それぞれうどんやそばの定食を食べる。わたしだけ生ビールを2杯飲む。


妻からこんな話題が出た。


少し前の話。ユーカ(双子の姉)が、「復活ってどういう意味?」と聞いてきたので、妻と娘がなんて答えようか考えていたら、そばで絵本を読んでいたミーミー(双子の妹)が「気持ちの悪いひとが元気になることだよ」と答えていたので感心した、とそんな話をしていた。


食後、1階へアイスクリームを食べにいく。


双子とわたしは、椅子にすわって、それぞれ選んだアイスを食べる。あとの食べない三人は、密にならないようにと、外へ出る。


ミーミーは、外側のコーンのやたら大きいバニラをかじっていた。バニラがなくなってからも、外のコーンをかじっている。


「全部食べなくてもいいよ。いらなかったら残しな」とわたし。


ミーミーは「食べる」となお粘っていたが、途中であきたのか「捨てて」と残りを渡してきた。口のまわりに白いバニラとコーンの破片がついている。


アイスクリーム屋を出て、買い物をする娘たちと別れた。



午後、ソファで寝っころがりながら横田一著『仮面 虚飾の女帝・小池百合子の続きを読む。



仮面 虚飾の女帝・小池百合子

仮面 虚飾の女帝・小池百合子

  • 作者:横田 一
  • 発売日: 2020/08/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



石井妙子著『女帝 小池百合子は、小池百合子を知るひとたちに綿密な取材を重ねて、小池百合子という野心に燃えるひとりの女性を描く優れたノンフィクションだった。


これが単なる暴露本でないことは、先に読んだこの著者の原節子の真実』に感動していたので、はじめから信頼していた。


カイロ大学を卒業しているのかどうかも、石井妙子氏が追求したテーマのひとつ。


石井妙子氏は、当時カイロ大学へ通う小池と、部屋をシェアしていた女性にも取材している。彼女は、小池のアラビア語のできなさにおどろいていた。これで授業を受けてわかるのか、と。しかも、友だちと遊んだりしていて、マジメに勉強しているようすもない。


彼女は、カイロ大学を小池が主席で卒業したという話がにわかに信じられない、と話している。



横田一(よこた・はじめ)氏の本は、フリー・ジャーナリストが、小池百合子都知事誕生から2期めの圧倒的な勝利までの言動を記録した1冊。


彼女の、センセーショナルな言動。メディアを操る巧みさ。花火を派手に打ち上げるが、「やってる感」だけで実行しない裏切りの歴史が描かれる。


築地市場豊洲移転を延期し、白紙から見直す、といって、豊洲移転に反対するひとたちに希望をもたせた。しかし、その後、結局時期が遅れただけで、豊洲移転はそのままずるずる決まってしまった。小池の裏切りの一例。


都民や国民から関心がうすれてしまえば、小池都知事は、その問題に興味を失う。都民に限らず、日本人は起こっている問題への関心を持続させることのできない国民性。小池都知事も、次々に都民や国民の新しい関心に目を移らせていく。



彼女自身に、とくにやりたい政策があるわけではない。ほしいのは、権力と地位だ。


小池都知事の最終的な野心は、総理大臣になること。


都知事選での人気に乗じて、小池は都民ファーストから、さらに政治団体「日本ファースト」を設立して、国政へ乗り出した。


新党希望の党結成。当時の野党第一党民進党を併合し、まさに安倍政権を追い落とす寸前までいった。



しかし、小池は、民進党のリベラル派に、憲法改正「安保法制」に賛成するか、と踏み絵をつきつけ、これを容認しなければ「希望の党」への入党を「排除します」といった。


得意の絶頂にいた小池は、自分の高慢さに足をすくわれる。革新派知事を装った「緑のたぬき」の正体は、安倍政権と変わりがなかったことがバレる。


この自らの「排除発言」で、「希望の党」の政権交代も小池総理大臣の夢も、いっしゅんで泡と消えてしまう。


この「排除発言」を引出したのが、この本の著者、横田一(よこた・はじめ)氏。小池百合子にとって「天敵」だ。


以来、横田氏は、小池百合子の記者会見で、手をあげても指名されない連続記録を、更新し続けている(笑)。


今回、小池百合子は、2期目の都知事選に圧勝した。記者会見で、任期の最後まで都知事をやりますか、という記者の質問に、小池百合子ははっきりした返答をしていない。


横田一氏は、小池は、女性初の総理大臣への「夢」をあきらめていないのでは、という。


わたし個人は、関東大震災で日本人がおこなった「朝鮮人虐殺」の追悼式(9月1日)に、東京都知事としての追悼文を寄せることをやめてしまったこの一事だけでも、「緑のたぬき」は、「万死に値する」(古い言葉!)と、おもっている。