かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

ジョージ・ハリスンを忘れてはいかんがな(笑)。

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ポールリンゴジョンとつづいたら、最後はこのひと、ジョージ・ハリスンの話題。


いま、ジョージ・ハリスンアルバム『オール・シングス・マスト・パス』タイトル・ソング「オール・シングス・マスト・パス」の新しいミックス音源が公開されています。


プロデュースは、ダニー・ハリスン(ジョージの息子さん)とポール・ヒックス





George Harrison - All Things Must Pass (2020 Mix / Audio)




ジョージ・ハリスンの息子さん、ダニー・ハリスンの発言から。

「父の残した伝説的なアルバム『All Things Must Pass』の50周年を記念した事業として、このアルバムのタイトル・トラックのステレオ・ミックス盤のリリースは、2021年に予定している数々のプロジェクトのほんのさわりに過ぎません。僕たちは山のようなテープを掘り起こしています。箱いっぱいの大量のテープが、次から次へと出てくるんです。このアルバムの音をクリアなものにするというのは、常に父が一番望んでいたことで、実際、父が亡くなる直前まで、僕たちは共にその作業をしていました。しかし、その後の技術の進歩と、ポール・ヒックスがこのプロジェクトに関わってくれたおかげで、やっと実現にこぎつけることができたのです。僕たちの作業の成果を早く皆様にお聴きいただきたいと思っていますが、来年には、お待ちいただいた甲斐のあるものをお届けできるはずです」




https://www.udiscovermusic.jp/news/george-harrison-all-things-must-pass-2020-mix


ダニーは、ジョージ・ハリスンが亡くなる直前まで、いっしょに過去のアルバムのリマスターを手伝ったり、亡くなってからは、ジョージの遺作となったアルバム『ブレインウォッシュド』ジェフ・リンと完成させたり、とても親孝行な息子さんでした(笑)。


アルバム『オール・シングス・マスト・パス』が発売された1970年のころは、「Wall of Sound(音の壁)」と評されるフィル・スペクターのプロデュースで、深くエコーがかかり、いろいろな楽器が渾然一体となるサウンドに特徴があったのですが、今回はエコーを最小限に抑えているようなかんじです。


ジョージ自身も、2000年、このアルバムのリマスター盤を出すときに、「サウンドがいささかおおげさ」と自らライナー・ノーツに書いていましたが、その父の意思をダニーが継いで、アルバム『オール・シングス・マスト・パス』を全体にすっきりとさせていくのではないか、とおもいます。生まれ変わるアルバム『オール・シングス・マスト・パス』の完成がたのしみ。ダニー、ありがとう!



ジョージ・ハリスンの追悼コンサートとしては、2002年のエリック・クラプトンが主催して、リンゴ・スターポール・マッカートニーが出演した(若きダニーも出ている)『コンサート・フォー・ジョージ』が知られています。


しかし、じつは、もうひとつの、ダニー・ハリスンが若手ミュージシャンを中心に集めて主催した『ジョージ・フェスト』(2014年)も、演奏される楽曲が多岐にわたって、ジョージ・ファンにはたのしいトリビュート・コンサートでした。


ダニー自身によれば、「父のカバーされる曲には偏りがあるので、あまりライブで演奏されていない曲をやりたい」ということで、じっさいダニーは、アルバムザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)』「サボイ・トラッフル」や、アルバム『オール・シングス・マスト・パス』「レット・イット・ダウン」など、ジョージ自身も、ほかのミュージシャンも、ライブでとりあげていない隠れた名曲を歌って、ファンをよろこばせてくれました。




George Fest - Savoy Truffle (Official Live Video)
ダニー・ハリスンの「サボイ・トラッフル」。少し小柄だが、ジョージに顔も声もにている。





George Fest - Let It Down [Official Live Video]
アルバム『オール・シングス・マスト・パス』収録の「レット・イット・ダウン」。ジョージらしい優しい旋律ではじまって、どんどん激しくなっていく。この原曲はかなりエコーが深いので、今回のリミックスで歌や演奏が鮮明になるのを期待したい1曲。