かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

リンゴが歌う「慕情」を聴いたころ・・・


1970年、ぼくは、ビートルズが解散してから4人のソロ・アルバムを買った。


ポールの『マッカートニー』、ジョンの『ジョンの魂』、ジョージの『オール・シングス・マスト・パス』、そしてリンゴの『センチメンタル・ジャーニー』だ。


ポールとジョンとジョージのソロ・アルバムは毎日聴いていた。ビートルズが解散してしまった、という実感はまだあまり湧かず、4人のソロ・アルバムを一挙に入手できた興奮のほうが大きかった。



解散も恒久的なものか、一時的なものか、まだわからなかったし、解散の理由も、いまほど情報がなかったので、こうしたソロ・アルバムを楽しんでいるうちに、またバンドが復活するのではないか、という希望も持っていた。


それはともかく4枚のソロ・アルバムのなかで、リンゴの『センチメンタル・ジャーニー』だけは違和感があった。ビートルズに、スタンダード・ナンバーは、ぼくのなかでなじまなかった。


レコードは、1、2度聴いて、棚の奥にしまい、ほとんど忘れてしまった。



しかし、ビートルズが解散して10年以上が過ぎ、ジョン・レノンが亡くなり、もうきっとビートルズは復活しないだろう、とおもいはじめたころ、リンゴのこのアルバムをカセット・テープに録音して、クルマのなかで聴きはじめると、すごく心地よかった。


ビートルズ時代に「グッドナイト」を朗々と歌った、あのリンゴの声がスタンダード・ナンバーを気持ちよく歌いあげているのだ。


それから、しばらくのあいだ、ぼくは『センチメンタル・ジャーニー』のテープを、いつもクルマのなかに携帯して聴くようになった。


【曲目リスト】

  1. センチメンタル・ジャーニー
  2. 夜も昼も
  3. ウィスパリング・グラス
  4. バイ・バイ・ブラックバード
  5. アイム・ア・フール・トゥ・ケア
  6. スターダスト
  7. ブルー・ターニング・グレイ・オーヴァー・ユー
  8. 慕情
  9. ドリーム
  10. あなたはいつも
  11. 愛していると言ったっけ
  12. レット・ザ・レスト・オブ・ザ・ワールド・ゴー・バイ




http://www.youtube.com/watch?v=NLkGshFAglY
●スターダスト


http://www.youtube.com/watch?v=wx0h90Bw9co&feature=related
●慕情


http://www.youtube.com/watch?v=6-H0Hjyuixw
●ウィスパリング・グラス