上野駅の中央改札に午前11時半、弟と待ち合わせる。この時間には、まだ雨は小降りだった。天気予報によれば、午後はだんだん本格的な雨になるという。
立呑み「たきおか」で、軽く酎ハイを飲みながら昼食。それから、京成電車で、柴又へ向う。
弟は、1ヶ月ほど前に、不景気でいずらくなった会社をやめた。再就職の口を捜さなければならないときだったけれど、自由時間はあるようなので、東京散歩に誘ってみた。
寅さんの柴又へいってみたい、というので、1週間ほど前、柴又を散歩することに決めたが、そのときはまだ、雨になるとはわかっていなかった。
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柴又駅へつくと、弟は寅さん映画のいろいろなシーンを思い出し、駅の風景をたのしんでいた。
傘をさし、帝釈天の参道を歩く。
帝釈天では、日本庭園や彫刻を見た。
帝釈天を出てから、山本亭を見て、寅さん記念館を見る。
寅さん記念館から土手へあがり、江戸川を眺める。雨足が早くなっていた。参道には、観光客がいて、記念写真をたのまれたりしたが、江戸川周辺には誰もいなかった。
矢切の渡しから、松戸へ渡って、野菊の墓の記念碑まで足をのばそうという計画だったが、舟が出ていなかった。
川のはじに、舟が2、3艘乗り捨てられている。
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●柴又駅へ着いたときは、まだ小降りだった。
●帝釈天の参道を歩く。
●寅さんとゲンちゃんが、すべって遊んだ、帝釈天の廊下(笑)。
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雨でひとのすくなくなった参道を引き返し、駅前の酒を扱っているお店へ寄る。ここで、弟と酒盛りをはじめた。
先週、手持ちの落語のCDから、桂文楽、桂文珍、桂米朝、古今亭志ん生を、MP3で焼いて、わたしてあった。それから、本人のリクエストだったので、もう1枚ジョージ・ハリスンのソロ・アルバムも、何枚か分、CD-Rに焼いてあげた。
その落語の話で盛り上がり、それからジョージのことを話す。
弟は、ひさしぶりに『オール・シングス・マスト・パス』を聴いて、すごくよかった、といった。
この店にくると、いつも枡酒を飲む。それを何杯か、おかわりした。
まだ午後の3時ころなのに、お店の外は薄暗い。だんだん雨の音が激しくなってきた。