かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

「さいたまスーパー・アリーナ」のローリング・ストーンズ

ア・ビガー・バン (CCCD)
ローリング・ストーンズは、何度かの来日で見たロック・ショー・バンドから、かつてのギター・ロックンロール・バンドに戻っていました。

見るたびに、ステージが巨大なセットに囲まれて、サウンド自体も一部のコーナーをのぞけば、かっちりと音を固めていたのが、これまでの来日コンサートの印象でした。が、今回は基本的にラフな音づくりで……これがすごくいい。ライヴ映像を見はじめるなり、一気に惹きこまれました。おおー、これぞローリング・ストーンズ。70年代に戻ったみたいだ!

なんといっても、キースの弾くギターの一音一音がすべて聴こえてくる。そのギターの渋いことといったらない。こんなにキースのギターが生々しく聴こえてくるなんて、うれしくてうれしくて。


いきなり、「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」から「夜をぶっとばせ」までの必殺のロックンロール3連発のあと、ニュー・アルバム『ア・ビガー・バン』から「オー・ノー・ノット・ユー・アゲイン」が続く。この連続がなんの違和感もなし。新曲をプレイするキースのギターが最高だ。

「ワイルド・ホーシズ」のような近年とりあげてない曲を楽しんでいると、後半はまたウムをいわせず(笑)、ベスト・ヒット・ロックン・ロール大会。うれしいのは、あくまで4人の楽器を中心にアレンジされていること。メンバーの顔は、リラックスしていて、広い会場を見渡さなければ、小さなステージで演奏しているような親しみがわく。チャーリー・ワッツの笑顔を見ていると、お酒がとってもうまい!

ただあまりにもベスト・ソングを並べてますね。もうふたひねりあってもよかったのでは、とは感じました。日によってセットリストが変わったと聞いていますので、その日その日で、もっとファンの心をくすぐるような選曲もされたのではないか、とおもいますが。

ニュー・アルバム『ア・ビガー・バン』を聴いたとき、これは70年代のストーンズみたいだ、とおもいましたが、ライヴもこのアルバムでつかんだロックンロール・バンドとしての手ごたえを確実に反映させているようでした。


映像が終わってみると、ライヴの興奮と、ロック(焼酎)の飲みすぎで、ぼくはフラフラになっていました。

最後にこの映像を貸してくださったringoさんに深く感謝します。


○この日のセットリスト(ご参考までに。間違っていたらごめんなさい)

1.Jumping Jack Flash
2.It's Only Rock'n Roll
3.Let's Spend The Night Together
4.Oh No Not You Again
5.Sway
6.Wild Horses
7.Rain Fall Down
8.Midnight Rambler
9.Tumbling Dice
10.This Place Is Empty (キース)
11.Happy (キース)
12.Miss You
13.Rough Justice
14.Start Me Up
15.Honky Tonk Women
16.Sympathy For The Devil
17.Paint It Black
18.Brown Sugar
【アンコール】
19.You Can't Always Get What You Want
20.Satisfaction