かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

井口奈己監督『人のセックスを笑うな』(2008年)


人のセックスを笑うな [DVD]
永作博美蒼井優の共演、これもおもしろかったです。


天性の魔性の女なのか、巧妙な手練手管なのか、年下の男性を思いのままに翻弄するのが、無邪気な顔をした永作博美演じるユリ。


心身ともに、彼女のとりこになってしまうのが、美学生の磯貝みるめ(松山ケンイチ)。


この美術学校の学生が、年上の女性に惹かれ、彼女のことで頭がいっぱいになっていく過程も、きちんと描写されているとおもいました。









ひそかに好きな男性が、わけのわからない年上の女性に心を奪われていくのをみていて、穏やかでないのが同じ美術学校へ通う蒼井優


好きな同級生の失恋に心を痛める女性を、蒼井優が、類型的なシチュエーションを忘れてしまうくらい瑞々しく演じていて、彼女のうまさと魅力は、抜群でした。


ひとつひとつの感情が説明的なセリフではなく、彼女の小さな表情の変化やからだの動きで表現されていくのは、鮮やかで信じられないくらいです。


二人の女優の共演、見ごたえがありました。