かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

川越祭り(10月17日・18日)


10月17日は、午前から目黒の寺回りをしようとおもっていた。それが、午前中ぐずぐず極貧荘にいるうちに時間ばかり経ってしまった。


予定変更して、赤羽の立呑み「いこい」へ行く。午後1時過ぎについて、1時間ほど飲む。ちょっと酔って、赤羽から埼京線で、1週間ぶりに家族のいる川越へ向かう。


家は誰もいない、とわかったので、川越駅から本川越へ歩いた。山車(だし)を見て、どこかでもう少し飲んでから帰宅するつもりだった。


それが、途中からポツポツ雨が落ちてきて、段々強くなってきた。携帯している折り畳みを広げるが、雨のなかでお祭りを見てもしかたないので、そのまま30分ほど歩いて、川越の家へ帰る。


氾濫 [DVD]
午後5時頃帰る、と連絡してあったので、家人も少し遅れて帰ってきた。おでんをつまみに酎ハイを飲みながら、増村保造監督の『氾濫』(1959年)を見て、午後9時前に寝てしまった。



3月18日。


[rakuten:guruguru2:10081695:image]
午前、おでんで酎ハイを飲みながら、増村保造監督の『清作の妻』(1965年)を見る。


昨日見た『氾濫』には比べようもないほど、こちらがよかった。


いつもは台所へ立ったり、ツマミをつくって、適当に映画を見ている家人が、ピタととまって見始め、そのため、ツマミも、そこでとまってしまった(笑)。


脚本は、新藤兼人


新藤兼人の「人間の生と性を描く」というテーマが、すごい迫力で結晶した力作で、出兵する夫を狂おしく愛すあまり、その目を釘で刺し、夫を戦場に送るまい、とする女性の愛と執念を描いている。夫の清作と妻おかねの愛には、きちんと性欲の力も計算されている。


若尾文子が、凄艶な美しさで、狂おしく夫を愛す内縁の妻を演じていた。他にちょっとない強烈な魅力をもった女優だとおもう。



午後4時、家人の運転で、川越祭りに向かう。川越城跡の駐車場にクルマを停めて、そこから歩く。


山車(だし)は、夜のクライマックスを前にして、休んでいた。音を出しても、リハーサルという感じだった。ライトを消して停止している山車もあった。


露天商の並んだ、蓮馨寺(れんけいじ)の境内へはいっていくと、おもいがけなく昔風のお化け屋敷と見世物小屋があったので、足がとまる。


そこに、石井輝男寺山修司中川信夫の世界が、あった。しばらく、見入ってしまう。





●生蛇を食べる女が出し物の、見世物小屋






●こちらは、古典的なお化け屋敷(笑)。小屋の前では、呼び込みの口上があり、なんだか子どものころのむかしに戻ってしまったような気持ちがした。




●山車が動き出し、祭りはこれからが本番だった。




帰り、もう一度山車を見る。それから、祭りをあとにして、家人と、30分ほど駐車場まで歩いた。