かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

レッド・ツェッペリン「永遠の詩」


●読み方は、「永遠(とわ)の詩(うた)」



「rockin'on Books」の『LED ZEPPELIN〜不滅の金字塔 レッド・ツェッペリン、その神話のすべて』という本を読んでいたら、むしょうにレッド・ツェッペリンが聴きたくなって、この数日クルマのなかで、彼らの全アルバムを、発売された順番に、連続して聴いている。


そして、いまさらだけど、やっぱりすごい!!


60年代に、ビートルズによって、ロックのあらゆる可能性がひらかれた、とするならば、70年代、そのロック史の頂点を、あるひとつの究極の形で極めたのがレッド・ツェッペリンではないか。


ともかく、後続のロックがここを超えることはかなりむずかしい。


この本のなかで渋谷陽一氏が、レッド・ツェッペリンを「とんでもないバンド」という表現を繰り返し使って絶賛しているけれど、いま全アルバムを聴いていると、その通り、本当に「とんでもないバンド」だとおもう(笑)。




2007年12月10日、レッド・ツェッペリンが奇跡の再結成コンサートをおこなった。ぼくが見ることのできたのは、YouTubeの小さな画面でのコンサートの様子にすぎなかったが、何かすごいライブになっている予感はそれでもあった。


彼らは過去に、2度再結成ライブをしているが、レッド・ツェッペリンの本当の意味での<奇跡>は起きてない。彼らの再結成への必然性もあいまいだったのではないか。懐メロ的な要素が強かった。


レッド・ツェッペリンのフロントマン二人が組んだ<ペイジ・プラント>は、生のライブを見ることができたが、そこでも奇跡はおこらなかった。ここで演奏されたツェッペリン・ナンバーは、ツェッペリンによく似たコピーのようなものだったが、核心のところが、まるで違っていた。


ところが、その奇跡が、2007年12月10日の再結成コンサートでは、本当に起こった。レッド・ツェッペリンが、よみがえったのだ。


目撃した興奮が、渋谷陽一氏のレポートから、ストレートに伝わってくる。読んでいるだけで、興奮した。


しかし、それほどすごいコンサートの興奮も、2年過ぎたいま、フェイドアウトしつつある。


このまま、あのレッド・ツェッペリンの再結成は<一夜だけの夢>に終わってしまうのだろうか。


再び渋谷陽一氏の言。

これほどのバンドなのに再結成しないなんて、犯罪に近いと言っていいかもしれません。



http://www.youtube.com/watch?v=CcYZlRWWxO0
●1975年、「永遠の詩」のライブ映像。並外れた技術に支えられているのはもちろんだけど、それだけでこの<ロック的緊迫感>が生まれないのは、ツェッペリン空前絶後であることで証明されている。