1964年のはじめ、「リンゴを大統領に!」というアメリカの少年少女たちのデモ行進があったのを、リアル世代のファンはおぼえているだろうか。
あいにく、デモ行進をしているメンバーの90%以上が選挙権がなかったので、リンゴのアメリカ大統領は実現しなかったが(笑)。
フランスでも、ビートルズのメンバー単独のブロマイドでは、リンゴのものが一番売れた、という。
それを反映したのかどうかわからないが、、、
映画『ビートルズがやってくるヤア!ヤア!ヤア!』では、ポール、ジョン、ジョージのファンレターが届けられたあとで、リンゴに、ひとりだけ山のように大量のファンレターが届けられるシーンがある。
それを見て、「親戚が多いのさ」と皮肉屋のジョージがポツリというシーンがたのしい。
リンゴ、ジョン、ポール、ジョージ・・・この4人のメンバーがビートルズにいることの奇跡に、あのころのファンは感謝した。それは必然だった。
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いま時々、リンゴがビートルズのメンバーだったのは幸運で、彼がいなくてもビートルズには影響がなかったようなことをいう意見を見て、ふゆかいになる。
ジョン、ポール、ジョージという天才集団のなかにいると、自分が凡庸にかんじられて苦しんだ、、、というリンゴの回想もあるが、では過去わたしたちが知っているどのドラマーなら、リンゴよりもビートルズにふさわしい、とおもえるだろうか。
わたしには、、、
たとえば、もし歌わなくても、作曲しなくても、チャーリー・ワッツがストーンズに欠かせないように、ビートルズのドラマーは、リンゴしか考えられない。
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●まさに、「スター・タイム」・・・リンゴ初期の十八番。
●リンゴのドラムが炸裂するビートルズ初期のロックンロール。
●この楽曲の助演賞は、リンゴのドラムだ、とおもう。リンゴのドラムは、ビートルズの楽曲に生命を吹き込む。