かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

ビートルズ・トリュビュート・ショー『レット・イット・ビー』を見る(9月28日)。

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9月28日、土曜日。晴れ。


「新宿文化センター」へ、ビートルズのトリュビュート・ショー『レット・イット・ビー』を見にいく。


「新宿文化センター」へいくのははじめて。


新宿駅周辺ではなく、東新宿駅のほうにあるというので、あらかじめネットで詳しく調べていったら、無事迷わずに着いた。


9月の終わりなのに、日陰は涼しいが、日向は暑い。


座席は、あとからとったわりには近かった。顔の細かな表情はみえないけれど、ぼんやりとは見える。そっくりさんたちだから、このくらいの距離がベストかもしれない(笑)。






レット・イット・ビー2019






会場で配っていたチラシを参照すると二幕にわかれている。


第一幕は、ビートルズの歴史のなかでポイントとなるライブを4つに分けている。

第一幕


1.エド・サリバン・ショー
1964年、ビートルズははじめてアメリカ上陸。人気テレビ番組「エド・サリバン・ショー」に出演。視聴率72%を記録した。約1年後、日本でも放映され、わたしはテレビのビートルズに釘づけになった。


演奏曲
I Saw Her Standing There
She Loves You
I Want To Hold Your Hand etc.

(曲目はチラシを参照しています)




2.ブドーカンここはアメリカで興行するときは、「シェア・スタジアム・コンサート」になるのかな?


1966年、日本武道館での来日公演。わたしは、7月2日に見ている。指が震えて、双眼鏡のピントがあわなかった。


セットリストは、日本公演に忠実ではない。ただ、武道館コンサートの雰囲気はまあまあ出ている。


演奏曲
Help!
She's A Woman
I Feel Fine etc.




3.サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
1967年のアルバム。一般的には、ビートルズの最高傑作といわれる実験的なアルバム(しかしビートルズ・ファンでこのアルバムを1番にあげるひとはすくないのではないか、とおもう)。


レット・イット・ビー」のメンバーは、ジャケットに映っているミニタリー・ルックで登場。キーボードひとりをメンバーにくわえ、ライブで再現する。


もちろんビートルズのライブでは演奏されていないけれど、以前チープ・トリックが、ライブ盤でアルバム全曲を曲順どおりに再現しているのを聴いたことがある。


レット・イット・ビー」のメンバーが演奏するのはアルバム『サージェント・ペパーズ』の全曲ではない。逆にアルバムにはない「ストロベリー・フィールズ」と「ペニー・レイン」が演奏された。


演奏曲
Sgt. Pepper's Lonely Hearts CLub Band
With A Little Help From My Friennds
Penny Lane
Strawberry Fields Forever etc.




4.アビー・ロード
1969年のアルバム。今年、このアルバム発売から50周年ということで、新しくリミックスされた音源と未発表音源とをあわせた記念アルバムが発売されたばかり。


ビートルズは、その前にアルバム『ゲット・バック』をつくっていたがうまくまとまらず、製作を放棄(1970年に内容を修正して『レット・イット・ビー』というタイトルで発売されたが、こちらは実質的なラスト・アルバムではない)。


ビートルズの行動がバラバラになっていく。


ジョージはますますインド音楽と宗教にのめりこむ。


ジョンとヨーコの奇矯な行動がめだって、ファンでもジョンの本心をはかりかねた。


それでもポールは、「『ホワイト・アルバム』のままバンドが終わったら、さびしいじゃないか?」と、3人に呼びかける(個人的には、『ホワイト・アルバム』は大好きです)。


ポールのよびかけにビートルズはもう一度結集する。


そして、ラスト・アルバム『アビー・ロード』をつくる。まもなく解散するとはおもえない4人の演奏がみごとに結実した傑作アルバムができる。


内心で、これが最後と覚悟していたから、これだけ完成度の高いアルバムをつくれたのかもしれない。


レット・イット・ビー」のメンバーは、当時のビートルズの4人がそうであったように、おもいおもいの服装で髭をはやし、最後の名曲群を披露する。


演奏曲
Come Together
Get Back
Revolution etc.



20分の休憩。


第二幕



1980年10月9日、ジョン・レノン40歳のバースディに、ビートルズが再結成した!!」、という架空のコンサート。


演奏曲目は、それぞれソロとして発表したものを、ビートルズというバンドが演奏したら、という仮定でライブ演奏され、またビートルズビートルズ時代ライブで演奏しなかった後期の曲も演奏される。


ポールは、後ろの髪をビートルズ時代より長く伸ばした映画『ロック・ショー』のスタイル。


ジョージは、映画バングラデッシュのコンサート』のときの、長髪に長い髭、そして白いスーツ。1971年のころ、わたしは映画をみて、「ジョージがキリストになった」とおもった。


ジョンは、髪は短め、髭なし。ジーンズの上下。ライブ映画『ライブ・イン・ニューヨーク・シティ』のスタイル。


リンゴはどれと時期は特定できないが、髪を短く切った現在のスタイルに近い。ドラムを叩く姿を見ていると、今年4月に来日したときのリンゴが想い出される。


演奏曲
My Sweet Lord
Blackbird
Imagine
Let It Be etc.
(チラシには「What Is Life」とありましたが、きょうは「My Sweet Lord」が演奏されていました)


このトリュビュート・バンドのメンバーは固定ではなく、ジョン役、ジョージ役、リンゴ役、ポール役と複数のメンバーが用意されている。


たとえば、ポール・マッカートニーのベースが右利きのときもある。演奏がよければそれでもいい(笑)。


今回は、とくにリンゴ・スターがよかった。初期のマッシュルーム・カットはエド・サリバン・ショーに出たときの前髪の揃え方をきっちり再現していた。


そして、ソロになってからは髪を短く切って、髭をたくわえた姿がいまのリンゴに似ていて、ドラミングもリンゴ・テイストを再現している。



観客のノリはよかった。年齢層はひろい。


20代、30代、40代、50代、第1期のわたしの世代・・・会場には、全世代のファンが集まっていた。そして、みんなたのしんでいた。


帰りも、みなさんたのしそうにいま見たショーの話をしながら歩いていく。


わたしは、東新宿から新宿駅に向かってぶらぶら歩いた。どこかで一杯やって帰るつもりだった。