1943年生まれのジョージ・ハリスンは、こんどの2月24日で生誕70周年を迎える。「末っ子のビートル」も、生きていれば70歳。つまりは、ビートルズの登場からそれだけの歳月が経ったのだ。
亡くなったのは、2001年11月29日。58歳だから、若かった。
ジョージは、ソロ時代ツアーを二度しかやっていない。だから、ジョージの残されたライブ映像はほんとうに少ない。
しかも、1974年の全米ツアー、1991年の日本ツアーのどちらも完全な映像が撮られているのかいないのか、いまだ公表されていない。
日本ツアーは、はじめから映像に撮られていなかったようだ。それでなくても、ライブの回数が少ないのに、なぜ映像を残す計画がなかったのだろう?
しかし、全米ツアーは、映画化の話もあったので、どこかにあるのかもしれない、という期待が残る。一部のみ、マーティン・スコセッシ監督の『リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド』で紹介されたけれど、ほんの断片的なもので、ガッカリするものだった。
あるなら、そろそろ全編が公開されてもいいのではないか、とおもうけれど。
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ところで、ジョージはビートルズ時代にインド音楽に目覚め、生涯それを敬愛していた。一時の流行で、インド音楽にかぶれたわけではなかった。
ソロになってからは、ジョージの音楽のなかにインド音楽は、深く溶け込んで、露骨なかたちで表れることはなかった。ただ、個人的には、ジョージのスライド・ギターなどには、インド音楽のシタールの影響があるのではないか、とおもったりしている。
『コンサート・フォ・ジョージ』(2002年)で、ジェフ・リンが「ジ・インナー・ライト」を歌った。
「そういえば、ジョージはインド音楽をライブでやったことがなかったよな」とおもい、そのとき、痛切にジョージ本人のライブ演奏で「ジ・インナー・ライト」を聴きたくなった。
●シタールを演奏したアヌーシュカ・シャンカールの美しさにもびっくりした。