- 作者: 川上弘美
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/04/01
- メディア: 単行本
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中央線沿線の小さな古道具屋でアルバイトをする「わたし」。店主はダメ男感漂う中野さん。きりっと女っぷりのいい、その姉マサヨさん。そして、わたしと恋仲であるようなないような、むっつり屋のタケオ。小さな店に集う人々の、なんともじれったい恋と世代をこえた友情。どこかあやしい常連たち……。懐かしさと幸福感にみちた最新長篇。
(新潮社の紹介文から)
古道具屋さんが舞台だから、ゆったりした小説だとおもっていたけど、やっぱりそうだった。そして、こういうのどかに展開する作品が映画でも小説でも好きだ。
映画では『かもめ食堂』からはじまった一連ののどかな作品シリーズがあるが、川上弘美の小説も、あんな感じで、ゆったりとすすんでいく。
登場する人物も、みんな少し変わっているけど、変わりすぎてはいない。その微妙な具合が楽しい。
なんてことのない中野商店での毎日。
店長の中野さんや、中野さんの姉さんのマサヨさん、そして恋人のようなタケオと過ごした日々が、店が閉店してから数年も経つと、「わたし」には、奇妙に懐かしく感じられる。そういうものかもしれない。
川上弘美作品、もっと読んでみよう。