かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

ティム・クリステンセン『ピュア・マッカートニー』



ビートルズ解散後もまだその残照の強烈に残る1971年。『マッカートニー』に次ぐ、2枚目のソロ・アルバムとして『ラム』は、発売された。


アルバムの表紙は、ヤギの角を掴むポール・マッカートニーの写真が使われているが、これをからかったのか、ジョン・レノンが、アルバム『イマジン』のなかに、よく似たポーズで、ブタの耳をつかんで笑うジョン自身の写真を封入。ふたりの対立が話題になったのもなつかしい。


アルバム『ラム』は繰り返し繰り返し聴いた。しかし、当時の評判は芳しくなかった。ポールに過大な期待がありすぎたのだろう。たぶん、あのころポールがどんな優れたアルバムを発表しても、ファンは満足しなかったかもしれない。





この3人を中心に、アルバム『ラム』が全曲アルバムの順にステージで再現されている。『ラム』は、いろいろな音が実験的にはいっているので、ライブでの再現はむずかしそうだが、そこは細かな配慮がはらわれている。


ヴォーカルは3人〜4人のメンバーが分けあっているが、七色の声をもつポール・マッカートニーであれば、こういう方法もおもしろいかもしれない。


『ラム』のライブ再現がこれほど感動するとは、見る前にはおもっていなかった。映像を見ていて、すっかり惹きこまれてしまった。演奏者たちのポールへの敬愛が、ひしひし伝わってくる。


すぐに70年代ポールが大好きだった知人の奥さんに『ピュア・マッカートニー』(DVD&CDのセット)をプレゼントした。その奥さんは、期待どおり喜んで、ていねいな感想メールをくれた。



『ピュア・マッカートニー』は、映像を見たほうが感動が大きいので、初回生産限定ではなく、DVD&CDセットも、通常発売したほうがいいのでは。


CDのみを買うか、DVD&CDのセットかを迷っているひとは、ぜひライブ映像の見られるセットがおすすめです。