かぶとむし日記

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伊藤真著『憲法の力』(集英社新書)


憲法の力 (集英社新書)

憲法の力 (集英社新書)

法律が国民の自由を制限するものであるのに対して、憲法は国家権力側を制限して国民の人権を守るものです。法律は国民を拘束しますが、憲法はその法律を作る人、国家権力を拘束します。(P66)


憲法は法律の親玉だとおもっていたら、そうではないのだ。憲法のイロハを知りたくて読んだ1冊。




憲法十三条では、「すべて国民は、個人として尊重される」と規定しています。ここでいう国民は、日本で生活するすべての人という意味であって、日本国籍保持者には限られません。あらゆる人は個人として尊重されるという意味です。「個人の尊厳」「人間の尊厳」ともいわれ、日本国憲法のもっとも重要な根源的部分ということになります。(P74)


憲法は、人種を超えて「個人の尊厳」が尊重されている。


天皇の元首を復活させ、国歌・国旗を押しつけて、日本人らしさを強調する「自民党憲法改正草案」よりも、わたしにはよほどしっくりくる。