かぶとむし日記

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テイト・テイラー監督『ジェイムス・ブラウン 最高の魂(ソウル)を持つ男』を見る(6月6日)



6月6日、有楽町の読売会館8階にある「角川シネマ有楽町」で、テイト・テイラー監督『ジェイムス・ブラウン 最高の魂(ソウル)を持つ男』を見る。


ジェイムス・ブラウンのダンスは、整えられた振付けとは対極だ。本能にまかせて、というか、全身が打楽器になってしまったような鋭いリズムで、サウンドと一体化する。なんて小気味いいのだろう。残念ながらジェームス・ブラウンのライブを体験しそびれてしまったので、せめて映画のなかでも大きなスクリーンのなかで、疑似体験したい。


先日のジミヘンの映画が、音楽の使用許可がとれなかったとかで、代表作が1曲も演奏されない、音楽映画としては不満の残る作品になってしまったが、こちら『ジェイムス・ブラウン 最高の魂(ソウル)を持つ男』は、次々おなじみの代表作がステージで披露される。それだけでも満足。


自然に足がリズムをとってしまう。回りに迷惑かけないように気を配ったが、ひとつ席をあけてすわっている男性も、やっぱり足でリズムをとっているので安心した。


ドラマとしてもたのしめた。貧しい黒人家庭に生まれ、両親とも離れ、ひとり生きていかなければならなかった孤独な少年が、音楽の並外れた才能で、成功していく姿を、昔と今の時間を交錯させながら、簡潔に描いている。


「おれのトイレを使ったな」とわけのわからぬ理由から銃を発砲し、カーアクション映画のようにパトカーに追撃され、トラックで逃げまくるあの奇妙なエピソードも出てくる。


映画のなかのジェイムス・ブラウンが、バックのミュージシャンに、全部の楽器をドラム(打楽器)のように演奏するよう指示するシーンがある。


全楽器が「ドラム」になる、って発想がすごいが、ジェイムス・ブラウンの音楽を聴いていると、たしかにそれがなっとくできる。



公式サイト↓
http://jamesbrown-movie.jp/