1月11日、土曜日。10時20分から「イオンシネマ板橋」で、ポン・ジュノ監督、ソン・ガンホ主演の『パラサイト 半地下の家族』を見る。
「殺人の追憶」「グエムル 漢江の怪物」「スノーピアサー」の監督ポン・ジュノと主演ソン・ガンホが4度目のタッグを組み、2019年・第72回カンヌ国際映画祭で韓国映画初となるパルムドールを受賞した作品。
(「映画.com」から)
上にあげられている3つの映画、どれも見ていない。なので、ポン・ジュノ監督がどんな映画を撮るひとなのか予備知識なしで見る。
主演のソン・ガンホは、イ・チャンドン監督『シークレット・サンシャイン』(2008年)、チャン・フン監督『タクシー運転手 約束は海を越えて』(2018年)、で見た。どちらもいい映画で強い印象が残っている(『シークレット・サンシャイン』は、あとになってDVDで見た)。
『半地下の家族』は、豪邸に暮らす富裕層と半地下で暮らす貧困家族とを対比的に描いた娯楽作品。描き方は、映画的なおもしろさを強調しているけれど、テーマはかなり厳しい格差社会を浮きぼりにしている。
半地下に暮らす家族の窓から見える風景は、酔っ払いの嘔吐する姿であったり、立ちションであったり、する。ジメジメとして悪臭の漂う居住空間だけれど、韓国には半地下の部屋がめずらしくないという。
韓国政府の人口住宅総調査によると、2015年現在、韓国の全ての世帯の実に1.9%に当たる36万3896世帯が、地下または半地下に住んでいる。
(「カンヌ大賞作品の舞台「半地下」に見る韓国の格差社会と分断の歴史」)
https://www.fnn.jp/posts/00046832HDK
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半地下で暮らす父・母・兄・妹の4人が、お互いを他人のようにして紹介しあい、豪邸のなかで使用人として暮らす。
彼らは、富裕層の気分を味あおうとするけれど、思いがけない事件が勃発し、あらぬ方向へストーリーが展開していく・・・。
豪邸に住む家族のひとりが(誰だったか忘れた)、使用人の4人に同じ臭いがする、という。地下鉄の臭いと同じような(悪臭)。差別意識ではなく、無意識なだけに、この指摘、映画を見ていてキツいシーンだった。
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