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1月18日、土曜日。朝から雨。
雨にも負けず、渋谷の「ユーロスペース」へ映画を見にいく。
『男はつらいよ50 お帰り寅さん』と、チャンスがあれば見たかった東海テレビのドキュメンタリー『さよならテレビ』を、途中30分くらいの休憩をはさんで連続で見られることがわかった。で、雨のなか傘をさして、渋谷へ向かう。
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『男はつらいよ50 お帰り寅さん』は、2度目。でも、少しもダレなかった。はじめてのように夢中で見た。50年の間熟成されたふしぎな映画だ。
「お帰り寅さん」というタイトルがついているけど、48作目(49作目は、特別編)までのように寅さんは「くるまや」へ帰ってこない。
寅さん、おいちゃん、おばちゃん、タコ社長のいない「くるまや」は、どことなく隙間風がはいって寒い。
寅さんのこれまでの映像がちりばめられて登場するけれど、出れば出るほど、現在の寅さんの不在を感じずにはいられない。
でも、この映画はそれでいいのだろう。
監督、スタッフ、出演者の、そして、映画を見にやってきた観客たちの、寅さんへの感謝と愛情がぎゅっと詰まっている。
それが寅さんの不在を埋めている。
前のときもそうだったけど、映画を見終わるころになると、じんわり涙が滲んでくる。めったに映画で泣いたことないのにね(笑)。
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雨も降っているし、30分くらいではゆっくりお昼も食べられないし、で、映画館のなかで、本を読みながら14時5分からの『さよならテレビ』を待つ。
『さよならテレビ』は、寅さんよりも混んでいた。都内では、現在「ポレポレ東中野」とここ「ユーロスペース」だけが上映館。「ポレポレ東中野」はネット予約できないので、「ユーロスペース」を選んだ。
ところが、映画がはじまってまもなく激しい睡魔が襲ってきた。映画がいいとかつまらないとかではなく、自分の体調によるもの。がんばって睡魔と闘ったが、半分は意識がなく、映画鑑賞は失敗におわった。
たぶん、イビキか寝息をかいていたはず。隣のお嬢さん、どうもすいませんでした。
むかしは名画座で映画2本はあたりまえだったが、それだけの体力がなくなっているのかもしれない。
『さよならテレビ』は、いつか再挑戦しよう!
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帰りも雨。
センター街の「テング酒場」へ寄って、お昼。午後4時過ぎに飲むホッピーがおいしい。
渋谷から電車で川越へ帰る。川越駅を降りると雨がやんでいた。家まで傘を杖にして、15分ほどぶらぶら歩く。
家へはいると、息子家族(息子、その妻、赤ん坊)が来ていた。明日、川越に用があるので、今夜は泊まるのだという。
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