かぶとむし日記

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春本雄二郎監督『由宇子の天秤』を見る(9月25日)。

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『由宇子の天秤』、瀧内公美




9月25日(土)、曇り。


渋谷「ユーロスペース」へ、春本雄二郎監督、瀧内公美主演の『由宇子の天秤』を見にいく。


池袋駅の地下通路を鳩が一羽歩いていた。どこから迷いこんできたのか。駅の立食い蕎麦で朝食。


渋谷駅を降りたら、真上の空を灰色の雲がおおっていた。いつ降り出すかわからない。傘をもってきてないので、少し急ぎ足で「ユーロスペース」へいく。




「火口のふたり」の瀧内公美が主演を務め、「かぞくへ」の春本雄二郎監督が情報化社会の抱える問題や矛盾を真正面からあぶり出していくドラマ。


3年前に起きた女子高生いじめ自殺事件の真相を追う由宇子は、ドキュメンタリーディレクターとして、世に問うべき問題に光を当てることに信念を持ち、製作サイドと衝突することもいとわずに活動をしている。その一方で、父が経営する学習塾を手伝い、父親の政志と二人三脚で幸せに生きてきた。しかし、政志の思いもかけない行動により、由宇子は信念を揺るがす究極の選択を迫られる。




(「映画.com」より)
読みやすく、改行しています。

https://eiga.com/movie/93754/




www.youtube.com




『火口のふたり』荒井晴彦監督。2019年製作)では、全裸でラブシーンを演じた瀧内公美。この映画には、裸のシーンはない(笑)。





高校生、いじめ自殺事件の真相を、ドキュメンタリー・ディレクターとして追う由宇子(瀧内公美。プロデューサーからは、取材の一部をカットして作品をつくるよう指示を受けるが、由宇子はそれでは真実が描けない、と抵抗する。


一方、、、


学習塾を経営している父(光石研が、女子高生を妊娠させていた、という衝撃の事実を知る。


父は、警察へ申し出ると、由宇子にいう。


由宇子は迷う。その事実が明らかになれば、父の学習塾だけでなく自分の仕事も、全部を失うことになってしまう。破滅の将来しかない。


由宇子は、父に警察行きをおもいとどまらせる。


しかし事実を隠蔽したことによって、由宇子は苦境に立たされることになる。



瀧内公美は、存在感があった。『火口のふたり』で、「キネマ旬報」の主演女優賞をとったが、それならこの映画も、再び主演女優賞をもらっていい、とおもう。『由宇子の天秤』に出演したことで、瀧内公美の女優としての可能性が大きく拓けたのではないか。そんな気がする。


ユーロスペース」を出たら、雨は降ってなかった。