かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

田中泯主演のドキュメンタリー映画『名付けようのない踊り』を見る(2月24日)

f:id:beatle001:20220304111934j:plain




2月24日、木曜日。


「ヒューマントラスト有楽町」へ、犬童一心監督、田中泯主演の『名付けようのない踊り』を見にいく。




世界的なダンサーとして活躍する田中泯の踊りと生き様を追ったドキュメンタリー。


1978年にパリでデビューを果たし、世界中のアーティストと数々のコラボレーションを実現してきた田中泯。ダンス歴は現在までに3000回を超え、2002年の「たそがれ清兵衛」から始まった映像作品への参加も、いまや日本のみならず、ハリウッド映画にも出演するまで広がっている。


40歳の時、畑仕事で作り上げた身体で踊ることを決めた田中は、74歳でポルトガルサンタクルスの街角で踊り、「幸せだ」と語る。


どんなジャンルにも属さない田中泯のダンスを、「メゾン・ド・ヒミコ」から親交を重ねてきた犬童一心監督が、ポルトガル、パリ、山梨、福島などをめぐり撮影。アカデミー賞ノミネート作品「頭山」で知られる山村浩二によるアニメーションで描かれた田中の子ども時代の情感を交えながら、田中泯のぶれない生き方をひも解いていく。



「映画.com」より行あけは、読みやすさを考え、こちらでしました
https://eiga.com/movie/95713/


www.youtube.com




説明のむずかしい映画なので、「映画.com」の説明と予告編でイメージしてもらうよりしかたがない。


田中泯の映画は、山田洋次監督の『たそがれ清兵衛(2002年)を見たのが最初。忘れがたい存在感のある武士を演じていたので、名前と顔を憶えた。


最近では橋本一監督の『HOKUSAI』(2001年)。圧倒的な迫力で晩年の北斎を演じた。田中泯が登場すると、スクリーンが濃密な空間になってしまう。


尋常な存在感ではない。それで、もっとこのひとのことを知りたい、とおもって『名付けようのない踊り』を見にきた。


予告編を見てもらえばわかるように、これを踊りというのかどうかわからない。しかし、他に何かといってもタイトル通り「名付けよう」がない。


彼はどこでも「踊る」。パリの街角でも彼が踊り出すと人が集まってくる。


見たことのないふしぎなものを見ているような感覚だけれど、何か心に強烈に突き刺さってくるものがあって、目を離せない。この名付けようのない感動はなんだろう?


生き様が、そのまま表現になっている。


寝不足もあって、一瞬寝た。それがくやしい。


すぐに正気を取り直して田中泯の世界に没頭した。


『名付けようのない踊り』。ドンピシャのタイトルだとおもう。