9月30日、金曜日。
「新宿武蔵野館」へ、井樫彩(いがし・あや)監督『あの娘は知らない』を見にいく。
「真っ赤な星」の井樫彩が監督・脚本を手がけ、海辺の町を舞台にそれぞれ喪失感を抱える男女の出会いと再生を描いたドラマ。
(「映画.com」より)
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若い女性監督が撮った79分の映画。
海辺の町で旅館を営む奈々。
その旅館へ俊太郎が訪ねてくる。恋人がこの町で亡くなったという。
恋人がこの旅館へ泊まったので、泊めてもらいたい、といわれる。
その日旅館は休業だったが、奈々は俊太郎を泊める。
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俊太郎は、翌日から海辺の町を歩き、恋人の痕跡を探し求める。
奈々は、幼くして両親を亡くし、ずっと孤独だった。
俊太郎の恋人がたどった跡をいっしょに探しながら、ふたりは淋しい心の隙間を埋めていく。
彼らの関係が恋愛へ発展した、という話ではない。その微妙な感じがいい。
数日して俊太郎は町を去っていく。奈々も若女将(わかおかみ)としての日常へもどっていく。
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雰囲気のある作品だった。
主演の福地桃子という女優が可愛かった。誰かに似ているとおもったが(過去に会ったひとか?)、思い出せない。
こちらの年齢のせいか、時々ふたりのセリフが青臭く感じられた。