5月4日㈭。
「ウニクス南古谷」へ、妻の運転で藤井道人監督の『ヴィレッジ』を見にいく。8時20分からの早い上映。
プロデュースが『新聞記者』、『パンケーキを毒見する』、『妖怪の孫』の故河村光庸氏。河村氏が企画した最後の作品を、『新聞記者』でコンビを組んだ藤井道人監督が映画にした。
わたしは、河村光庸氏のプロデュースであること、ヒロインが黒木華(くろき・はる)であること、で、見たかった。
妻は、横浜流星が主演なのが決め手のようだった。
たしかに横浜流星がよかった。汗と土にまみれた実際の汚れ役で、きれいな顔との落差が大きい。若手のなかで、うまい俳優のなかにはいるのではないか、とおもった。
映画全体の感想は、多くがそうであるように、つまらなくはないが、傑出した作品だとはおもえなかった。
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優(横浜流星)は、殺人者の子供であることから、長い間、差別やいじめの対象になっていた。そこへ幼馴染で仲がよかった美咲(黒木華)が東京から帰ってくる。
美咲は、世間の悪意から優を守ろうとした。次第に、優の閉ざされた心がほぐれてくる。
しかし、優の幸福を許せない人間がいて、思いがけない事件が起こるーーというような話。
それと、河村光庸氏の企画なのか、地方政治家と企業の癒着などもからんでくる。
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最近、『せかいのおきく』と、この『ヴィレッジ』。黒木華主演の映画を、2本見た。
『せかいのおきく』は、糞尿譚。白黒映画とはいえ、見ているのがつらかった。汚いものから目を反らせてはいけない、というが、これもその範ちゅうにはいるのだろうか。お金を払ってまで、糞尿の飛び散る映画は見たくない、といったところで後の祭りだ(笑)。
黒木華に下(しも)がかった言葉をいわせるために撮ったのではあるまいか(そうではないだろうが)。そんな皮肉な想いにもなる。
それに比べれば、作品の出来栄えはともかく、ファンとしては『ヴィレッジ』の黒木華の方が、心地よい。
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映画が昼前に終わったので、越生まで梅干しと、お酒のつまみにする小梅を買いにいく。
越生駅の蕎麦屋へ寄ったが、待ち客が3組くらいいたので、やめる。
梅干しを買ってから、帰り道にある「ちぢれ麺ラーメン」を食べて帰る。