12月29日㈰。晴れ。
Sさんの運転で「ウニクス南古谷」へ、堤幸彦(つつみ・ゆきひこ)監督、のん主演の『私にふさわしいホテル』を見にいく。原作は、柚木麻子。
「文壇」の因習的な力関係を「笑い」にしたコメディ映画。しかし、「あるある」過ぎる話の展開に新鮮味なし。
のんさんは、可愛いし、がんばっている。でも、あまり笑えなかった。
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その夜。
(「せんべろ酒場」とは、1000円でべろべろに酔える酒場のこと。つまりわたしが長年お世話になってきた安酒場たちの愛称)
作家の雨宮処凛(あまみや・かりん)さんがゲストを呼んで、ビールを飲みながら笑談する。
3ヶ月前からはじまった。
この日、わたしが見たのは第2回の放送。
ゲストは「無政府主義」の研究者、栗原康(くりはら・やすし)さん。
栗原康さんの本は『大杉栄伝 永遠のアナキズム』。『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』などがある。次回読もうとおもって積んであるのが『幸徳秋水伝 無政府主義者宣言』。
栗原さんは、1979年生まれ、45歳。いわゆる就職氷河期「ロスト・ジェネレーション」の世代。
「将来性がない」という理由で恋人に逃げられても、遮二無二働くなんて、柄にない。大学院を卒業しても働き口がなく、奨学金の返済をかかえ年収200万円くらいの収入でギリギリ暮らしている。
聞き役の雨宮処凜さんも、ロスジェネ世代。
いま、「反貧困ネットワーク世話人」や「作家」の肩書があるけれど、長年フリーターをやり、いっときは右翼団体に出入りしたり、はたまたヘビー・メタル・バンドのヴォーカルをやったり、あげくその遍歴をあけすけに綴った本を出して作家活動へ⋯⋯と「多彩・多難な人生」を歩んでいる。
(雨宮処凛さんの破天荒な生き方を知りたい方は、ちくま文庫『生き地獄天国:雨宮処凛自伝』を読んでください。目が洗われます、笑)
雨宮さんは、いまも高円寺駅の路上に集まって親しい仲間と飲むのが好き。ボヘミアン生活を卒業していない。
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「雨宮処凛のせんべろ酒場」(第2回)。爆笑対談(?)なので、時間のある方は、試しにアクセスしてみてください(約1時間)。
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その他第1回と第3回のゲストはこちらです。
第1回:神長恒一氏(資本主義から脱落、「だめ連」の旗揚げ人)
https://www.youtube.com/watch?v=PNZM_mfTHKQ
第3回:松本哉氏(名は「はじめ」。高円寺にアジアの自由人が集まる「桃源郷」の創立者)
https://www.youtube.com/watch?v=vfTjkP8GpvY
怪しい人ばかり出演している(笑)。
いまのところ、この3回までを「YouTube配信」で見ることができます。