かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

ジョナサン・グレイザー監督『記憶の棘』

BIRTH 記憶の棘 オリジナル・サウンドトラック

愛する夫に先立たれたアナは10年経って、やっと旧知の男性と再婚する気持ちになったが、そんなアナの前に<夫の生まれ変わり>と主張する少年が現れ、忘れられない想いが蘇り……輪廻をめぐる異色ミステリー!!

(「ギンレイ通信」Vol.94より)

10年前に亡くなったはずの夫が、10歳の子どもとなって突然現れる、という非現実的なお話。どのような結末にもっていくのか、とおもっていたのですが、結局どうということもありませんでした。何か、腰砕けかな(笑)。

見どころは、今回の映画でショート・カットになったニコール・キッドマンの美しさ。実に、きれいです(笑)。美人のショート・カットはいいですね。でも、この映画、これに尽きてしまいます。

再婚する婚約者と、突然現れた、夫と名のる少年のあいだで、気持ちが揺れ動く、その切ない表情が美しいのですが、それも、少し出しすぎでくどく感じられました。しかも、前提がややバカバカしい。

ringoさんがブログで「山頭火の句作りポイント」をアップしています。それをコピーさせていただくと、、、

  1. 情に溺れるなかれ
  2. 添えるより捨つべし
  3. 言いすぎは、言ひ足らないよりもよくない
  4. 道として、行として句作せよ
  5. ぐっと掴んでぱっと投げる

記憶の棘』は、特に3番目のポイントで不満でした。