かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

京都3日目(3月18日)


朝目がさめると、雪が降っている。


朝食をすまして、Nと雪のふる仁和寺を散歩する。傘をささずに、境内を五重の塔のほうへ歩いていったが、段々降りが強くなってくる。仁和寺の山門近くのわら屋根だけ、少し雪が積もっていた。寒いがたのしい散歩だ。

■雪の金閣寺を見る

雪がふったので、予定になかった金閣寺による。


金閣寺の屋根が白くなっていた。下の湖面に姿を映す、雪の金閣寺は美しい。観光客がひしめいて、雪の金閣寺を写している。


デジカメが使えなくなったので、携帯電話のカメラで金閣寺を写す。1ヵ月に1度くらいのわりあいで京都へきているNも、金閣寺の雪ははじめてで、偶然の幸運をよろこんでいた。


金閣寺のバス停で、Nとわかれる。Nは五条坂で買い物があるそうで、16時に京都駅で待ち合わせることにする。


一度京都駅へもどり、バスで東寺(とうじ)へむかう。

■東寺の特別公開を見る

東寺(とうじ)では、3つの非公開文化財を見る。


「小子房(こしぼう)」では、部屋ごとにわかれた襖絵を見る。


「観智院(かんちいん)」では、若き宮本武蔵が描いた「鷲図」と「竹林図」を見たが、劣化がはげしくほとんど何が描かれているかわからない。説明つきで、庭園や茶室を見学する。


「五重の塔」(拝観は、いくつかの建物を含む)では、たくさんの仏像を見る。国宝、重要文化財が集団で並んでいる様子は圧巻だった。しかし、ここは特別公開ではない。


今回の特別公開は、五重の塔の内部。五重の塔の構造のしくみについて、若い青年が説明していたが、混んでいたので、あまり内容が聞きとれなかった。



【写真】:東寺の五重塔


今回の「冬の特別公開」では、総じて年配のひとの説明はわかりやすく、若者の説明はよゆうがなくて、マニュアル的に感じられた。


京都駅まで歩いて、ラーメン屋で、ラーメンとビールを注文する。ラーメンがうまかった。


Nと待ち合わせの16時まで、まだ1時間あったが、他に転戦するには時間が中途半端だったので、駅に近い「スター・バックス」にはいって、京都のブックオフで買った、川端康成の『古都』を読む。高雄のあたりの描写があって、おもしろい。

■そして東京へ

16時少し過ぎてNから連絡があり、京都駅であう。ビールを買い込んで、帰りの新幹線にのりこむ。


Nは、ビールをのむと、すぐに眠り込んだ。ひとりビールを飲みながら、『古都』を読む。それから少し眠った。


名古屋、静岡、浜松……みるみる東京が近づく。


東京駅から山手線へのる。上野でNとわかれ、夕食を兼ねて、ひとり「たきおか」へよる。「たきおか」で黒ホッピーをのんでいると、さきほどまで京都にいたのがウソのような気がした。