■ドラマー、リンゴはすばらしいのだ!!
むかしむかしぼくが「リンゴのドラムっていいよね」って、いっても、誰も賛同してくれませんでした。いまはどうでしょうか。ビートルズ・ファンのなかには、「リンゴのドラムを見損ねていました」といってくれるひとも段々増えてきているようで、うれしいのですが、ただ一般的にはまだまだリンゴのドラマーとしての技術は過小評価されているような気がします。だから、ここでもう1度ぼくは力説しておきますね(笑)。
<リンゴのドラムは、天下の逸品なのだ!>
ビートルズの音楽をていねいに聴けば、ビートルズ・サウンドを支えているリンゴのドラムが、またとない絶妙なものであることを知るのは、さほどむずかしくないはずです。なのに、たいていがむかしからの「リンゴはうまくない」という先入観からぬけきっていないので、いまだそこに気づかないだけではないか、とおもっています。
いまからでも遅くありません。ビートルズ・ファンを自認するひとは、リンゴのドラム(時には鋭く、ときには優しいあの絶妙な間合い)に注目しましょう!
■最近のリンゴも同じく過小評価されています
リンゴ・スターの新しめの作品、聴いておりますか。ぼくは、メーリングリスト「ビートルズ探検隊」時代に、繰り返し繰り返し、リンゴの1900年〜2000年代の好調さについては投稿しましたので、いままた同じことをいうのは苦痛です。
でも、いいたい(笑)。
60歳を超えたリンゴは、ソロ・キャリアの全盛をいまむかえているんです。少し遠慮していえば、70年代の『リンゴ』や『グッドナイト・ウィーン』に匹敵する作品を、現在のリンゴは連発しています。これって驚異的だとおもいませんか。
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だから、できればぼくは、ベスト盤よりも、『タイム・テイクス・タイム』(1992年)、『ヴァーティカル・マン』(1998年)、『リンゴ・ラマ』(2003年)、『チューズ・ラヴ』 (2005年)を聴いてほしいとおもいます。特に、このなかで1枚を、というなら、リンゴの鋭いドラムが堪能できる『リンゴ・ラマ』がお薦めです。
しかし、まあまあ今回発売されるのはベスト盤ですし、リンゴの70年代の活躍も知らない若いファンもおおいでしょうから、まずはこのベスト盤『フォトグラフ』を聴いて、ビートルズのリンゴ・スターの魅力に、改めて目覚めてほしいとおもいます。
ビートルズをジョンとポールでしか語らないファンと、ぼくはあまりビートルズについて話したくありません、なんていって、そんなこともありませんが(笑)。
■3枚目のベスト盤
リンゴ・スターのベストはこれまで2枚出ています。1枚はよく知られている『想い出を映して』で、これは70年代リンゴがヒット曲を連発しているころに発売されました。
そしてもう1つが日本では未発売の『Starr Struck; Best of Ringo Starr Vol.2 』(要するに、『リンゴ2』で、『想い出を映して』の続編です)。
この2枚で、70年代から80年代半ばまでのリンゴのベスト・ヒットは網羅しているわけですけど、今回発売されるのはさらに1990年代〜2000年代の新しいアルバムを追加した、リンゴの全ソロ・アルバムを視野にいれた作品集ということになります。
今回のベスト盤で、収録曲がダブる『想い出を映して』のベスト盤としての価値はなくなりますが、『リンゴ2』の収録曲とはほとんど重なっていないので、こちらのベスト盤としての意味はまだ残るとおもいます。このやや地味めな『リンゴ2』は日本では未発売なのが少し残念ですが、輸入盤で入手すれば十分でしょう。
■最新作の収録曲
■待たれるリンゴの新作は1月!?
といっても、ぼくには、新曲のないベスト盤はそれほど魅力がありません。やっぱり延び延びになって、現在では2008年1月に発売されるという、リンゴの新作が待ち遠しいです。
好調だったレコーディング・メンバーを一新しての新作ということで、ちょっと不安もありますが、まずは聴いてからのお楽しみ、ということで……。