かぶとむし日記

映画、音楽、本の感想を中心に日記を更新しています。

イングマール・ベルイマン監督『不良少女モニカ』(1953年)


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【注】:「goo映画」の情報では製作年が1953年ですが、他のサイトでは1952年となっているものもあります。一応ここでは「goo映画」のとおり、1953年としました。


★★★


下町で働く孤独な青年ハリーは、モニカという少女と知り合う。ハリーは、美しいモニカに夢中になる。


ハリーは仕事がうまくいかず、いつも年上の同僚たちに怒られていた。


モニカの家は、貧しかった。両親や小さな兄弟と、息もつまるほど狭い部屋に同居している。父はいつも酔って帰る。


その日も酔って帰った父とモニカは衝突して、家を飛び出す。モニカは、ハリーの家に泊まった。


ハリーは翌朝、遅刻。あっさり仕事をクビになる。


現実にいやけがさした二人は、ハリーの父のモーターボートで、旅に出る。


広い海を眺め、泳ぎ、島やボートで、食事をつくり、愛し合う。水面の輝きが美しい。自然のなかにいるモニカは、奔放で、魅力にあふれていた。二人は、現実を忘れた。


しかし、やがて食べ物が底をついてくると、モニカは不機嫌になり、ハリーにあたった。モニカは、悪いことはすべて相手のせいにする。その身勝手さは、最後まで変わらない。


モニカは、ハリーの子供を妊娠していた。水の旅から戻ったハリーとモニカは、結婚する。女の子が産まれた。19歳の父と、17歳の母だった。


父となったハリーは、仕事を見つける。ハリーは、働く目的を発見していた。今度は仕事仲間ともうまくいっている。


しかし、、、


夜、赤ん坊が夜泣きする。抱いてあやすのはハリーで、モニカは起きてくれない。朝も、モニカはベットから起きない。


モニカは、平凡で貧乏な生活が段々いやになってきていた。これでは、あの元の父母兄弟との、息のつまるような貧しい暮らしと変わらない。


少しずつ二人の関係に亀裂が生じていた。


ハリーが出張の仕事から1日早く帰ってくると、モニカはむかしの遊び仲間とよりを戻していた。衝撃から立ち直れないハリーに、「なぜあんなやつと」と問い詰められても、モニカは、ふてくされて、ろくに弁解もしない。


絶対に謝ることをしないモニカは、逆に貧乏を理由に、ハリーを攻撃する。


ハリーは、離婚し、ひとりで子供を育てる決心をする。


とんだ不良少女を妻にしたものだった。


が、ハリーは楽しかったあのときの<旅>のなかにいる、魅力にあふれたモニカを想い浮かべて、映画は終る。


★★★


モニカという自然児のような少女の魅力と、エゴイストぶりを、ベルイマンがリアリズムの視線で描いています。